スパゲティの定番であるミートソース。大人も子どももみんな大好きなメニューですが、洋服にハネさせてしまうとガンコなシミになるのがミートソースの困った点でもありますね。白いシャツにミートソースのシミを作ってしまって「クリーニングするしかないの？」と困っている人も多いのではないでしょうか。
ミートソースのシミ抜きは、実はおうちにあるものでも意外とカンタンにできるんです。今回は自分でできるシミ抜き方法を2つのパターンに分けて詳しく解説していきます。
1.ミートソースのシミには「食器用洗剤」が大活躍！
ミートソースのシミがなかなか落ちない理由は「油分」と「色素」の両方が多いシミだから。赤い色素が目立つのでつい漂白等を先に行ってしまいがちですが、実はそれらの汚れをくるんでいる「油分」を分解させることがまず大切なんです。
油汚れを分解してしまえば、早い段階であればスルリとシミを取り去ることができます。こんな時に活躍するのが、ふだん食器洗いに使っている液体タイプの食器用洗剤です！
食器用洗剤には、食器についた油を分解させるための界面活性剤や成分が多めに配合されています。油溶性タイプであるミートソースのシミにはピッタリの洗剤というわけです。
用意するもの
・古い歯ブラシまたは綿棒
・小皿等の容器
ミートソースのシミ抜きの手順
- 容器に40℃前後のぬるま湯を少し入れて、食器用洗剤を数滴垂らし、洗剤の溶液を作っておきます。
- 衣類のシミのある部分を上にして広げます。シミの範囲が広い場合は、下にタオル等を敷いておきましょう。
- 歯ブラシにぬるま湯を付けて濡らして、シミの部分を軽く叩いて少しずつ濡らしていきます。
- 歯ブラシに1）で作った溶液をつけて、シミの部分を軽く叩いていきます。ゴシゴシとこするのはNG。やさしくトントンと叩くのがコツです。
- シミが浮き上がってきたら、ぬるま湯ですすぎを行います。
- シミが取れにくい場合には、溶液に垂らすもう少し洗剤を増やして、もう一度3）～4）を繰り返します。
- シミが取れてすすぎが済んだら、最後に洗濯機または手洗いで全体を洗って仕上げます。
シミ抜きの注意点
※染色方法・素材によっては食器用洗剤でも色落ち・色抜けが起こることがあります。不安な場合にはシミ抜きに入る前に、目立たない場所に洗剤の溶液を付け、変色テストを行っておきましょう。
※Tシャツ等のしっかりと洗える製品であれば、洗剤を直接付けても構いません。しかしすすぎは丁寧に2回以上行い、全体仕上げは必ず行いましょう。食器用洗剤の成分が残ると、変色等の原因になります。
※このシミ抜き方法では、すすぎの工程が必要です。水洗いができない製品にはこの方法ではシミ抜きできません。洗濯表示を確認しておきましょう。
2.ガンコな色素汚れに酸素系漂白剤をプラス
できたばかりのミートソースのシミであれば、上の「食器用洗剤」で汚れはほとんど落とすことができます。
でもシミの範囲がとても広かったり、シミが付いてからちょっと時間が経った時には洗剤だけではシミが落ちないことも。これはミートソースに含まれるトマト等の色素成分が繊維にこびりついた状態となっているためです。
こんな時には「酸素系漂白剤」を使って、繊維に残った色素汚れを漂白していきましょう。酸素系漂白剤であれば、色柄ものにも使うことが可能です。
今回はしっかりと汚れを落とすために漂白力がより強い「粉末タイプ」をミートソースのシミ抜きに使用します。粉末タイプは主成分は過炭酸ナトリウムで、液体タイプよりも漂白力が強めです。
用意するもの
・バケツ・洗面器等の容器
・食器用ラップ
ミートソースのシミ抜きの手順
- 事前に1.でご紹介した「食器用洗剤」を使ってのシミ抜きを行っておきます。いきなり漂白を行っても油に邪魔されてシミがなかなか落ちません。必ず洗剤でのシミ抜きは行いましょう。
- 衣類の洗濯表示を確認し、使用できる温度をチェックします。高温での洗濯が可能な場合には、50℃～60℃のお湯をバケツに入れます。高温NGの場合には、35℃～40℃以下のお湯を入れておきましょう。 温かいお湯を使うことで、酸素系漂白剤の成分の働きが活発になり、漂白力がアップします。冷たい水道水を使うのは避けてください。
- 酸素系漂白剤は、使用説明書に従った分量をお湯に溶かします。
- シミの付いている衣類をバケツの溶液に漬け込みます。
- 上からラップでバケツにフタをします。こうすることでお湯の温度が下がりにくくなり、漂白力が長持ちします。
- 30分～60分程度放置します。衣類の傷みを防ぐため、2時間以上は放置しないようにしましょう。
- 放置後、衣類の状態をチェックし、すすぎを行います。
- 全体を洗濯機洗いまたは手洗いして仕上げます。
シミ抜きの注意点
粉末タイプの酸素系漂白剤は、以下のような製品には使うことができません。
- ウール・シルク等の動物性製品
- ファスナー・ホック等の金属が付いている製品
ウールやシルクは縮んでしまいますし、金属製品はその部分が変色したり腐食してしまいます。素材や作りをよく確認し、また洗濯表示をチェックしておきましょう。
※高温のお湯が使えない製品に50℃以上のお湯を使わないでください。製品が縮んだり、色落ちが起きる可能性があります。
※酸素系漂白剤を使用すると、染色方法や素材によっては激しい色落ち・褪色・変色等が起きることがあります。必ず事前に目立たない場所でテストを行いましょう。
※万一シミが落ちきらなかった場合でも、繰り返しての漂白や漂白剤の増量は行わないでください。シミが落ちる前に衣類の生地が傷んでしまう恐れがあります。
水洗いができない衣類にミートソースのシミが付いたら？
上でご紹介したミートソースのシミ抜き方法は、どちらも「水洗い」ができる衣類向けのものです。ではニット等の水洗い不可の衣類についてミートソースのシミは…？というと、残念ながらご家庭でのシミ抜き対策があまりおすすめできません。
水洗いできない衣類の油シミには、多くの場合以下のいずれかを使用します。そのため、「このどちらかならばシミ抜きできるのでは」と考える人も多いことでしょう。
直径0.3センチ以下のごく小さなシミであり、シミができた直後のシミ抜きであれば、上記を使ってシミ抜きできないこともありません。しかしミートソースのシミには色素が多いため、少量の使用ではなかなかシミが落ちきらないケースが多いです。
ベンジンやアルコールは作用が強めであるため、シミを取りきる前に「こすりすぎ」で衣類を毛羽立てさせてしまう等、衣類に深刻なダメージが起きる可能性が考えられます。
- お出かけ用の衣類
- デリケートな素材
- シミの大きさが0.3センチ以上
- シミができてから時間が経過している
上記の場合には無理に自宅でシミ抜きせず、クリーニングの専門店に相談をすることをおすすめします。
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【材質】PP
【成分】水/界面活性剤/溶剤
【内容】3本セット
【その他】携帯できる応急処置用のペンタイプのシミとりペンです。醤油などの水性のシミ、ミートソースなどの油性のシミの両方に対応しています。生地を傷めにくい、ドーム型のペン先を採用。スヌーピー柄の「フレグランスフリー」、ベル柄の「ストロベリーの香り」、チャーリーブラウンとサリー柄の「ピーチの香り」の3種セットです。
おわりに
ミートソースのシミを自宅で取るには「スピード」が勝負です。時間が経つほど色素が繊維にしっかりと絡んでしまい、黄色っぽいシミが遺りやすくなってしまいます。
長く時間を置いてしまうと、最悪の場合クリーニング専門店でも一般的な「シミ抜き」ではなく、より本格的な色の修復作業を行わなくてはならないことも。クリーニング料金も余計に高くなってしまいます。
「これ以上は自宅で落とせない！」という場合には、無理をせず早めにクリーニング専門店に相談することが大切です。
