お茶の時間や食後の一杯に「紅茶」を楽しむという人も多いはず。でもちょっとハネさせたり零してしまっただけでも、紅茶は目立つ染みになりやすいですね。
ここでは紅茶の染み抜き方法について、シミの状態に合わせた二通りの方法をご紹介していきます。
できたシミには「キッチン洗剤」で速攻対処!
紅茶のシミは色が目立ちますが、その成分はほぼ水に溶けきる水溶性。色素成分も時間が浅い場合には衣類の繊維に強くは絡みついていません。
ふだん食器洗いに使っているキッチン用の洗剤を使って手早く対処すれば、意外とカンタンに染みを落とすことができます。
用意するもの
・タオル
・歯ブラシ
注意点
※生地性質によっては色落ち・変色を起こす場合があります。目立たない場所でテストを行った方が安心です。
作業手順
- シミ部分の裏側にタオルをあてます。
- 歯ブラシを水で濡らし、シミ部分を歯ブラシで軽く叩くようにして水分を吸わせていきます。
- キッチン用洗剤を歯ブラシに少量付け、シミ部分全体をポンポンと叩くようにして馴染ませます。輪染みが広がらないよう、シミ周辺部分を丁寧に落とすように気をつけましょう。
- 該当箇所を水洗いし、通常の洗濯で仕上げます。
時間が経った紅茶のシミには?
紅茶の成分であるタンニンやシュウ酸カルシウムは、時間が経つごとに酸素と結合していきます。
そのため、付いてすぐに落とせなかった紅茶のシミは「茶渋」のように繊維に絡みつき、中性洗剤等だけでは落ちないガンコな汚れとなってしまうのです。
このような場合には、酸素系の漂白剤を使用しましょう。
用意するもの
・洗濯用洗剤(中性のもの)
・洗面器等の容器
注意点
※塩素系漂白剤は白抜けを起こす可能性が高いため、使用できません。
※酸素系漂白剤でも、色抜け・変色・柄滲み等のトラブルが起きる可能性があります。必ず事前に目立たない場所で色落ちテストを行いましょう。
作業手順
- 容器にぬるま湯を張り、中性洗剤を適量垂らし混ぜておきます。
- 乾いた状態の衣類のシミ部分に漂白剤を少量垂らします。
- 中性洗剤の溶液の中に衣類を漬けて放置します。
放置時間は30分程度が標準ですが、漂白剤に書かれている説明書をよく確認しておきましょう。 - 放置時間を過ぎたら水洗いし、状態をチェックします。
- シミが抜けていたら洗濯機もしくは手洗い(衣類に合った洗濯方法)で仕上げ洗いをします。
紅茶のシミ抜き専用洗剤
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おわりに
今回ご紹介した染み抜き方法は、いずれも水洗いでの仕上げを前提としています。洗濯表示で水洗い不可のもの等の場合、上記染み抜き方法は避けた方が無難です。
また洗濯・乾燥を既に繰り返して落ちないシミの場合、紅茶成分の酸化が進んで衣類に強固に染み付いている状態(染料で染まったような状態)です。
この場合には強力な溶剤等を使用しないとシミが取れにくく、家庭で無理に染み抜きを行おうとすると衣類をダメにしてしまう恐れがあります。
専門のクリーニング店に「紅茶シミ」であることを良い添え、早めに相談をした方が良いでしょう。