今や日本人の食卓には欠かせない「マヨネーズ」。サラダ等だけでなく、サンドイッチや様々なおかずの調味料としても使われていますよね。大人も子供も大好きなマヨネーズですが、衣類の「シミ」になるとなかなか困った存在です。
油の使用量が多く、更に固まりやすい「卵」が入っているマヨネーズは、普通に洗うだけだと汚れが残ってしまうことも。早めにキチンとシミ抜きをしておきましょう。
今回は家にあるものでできるマヨネーズの染み抜き方法をご紹介していきます。
1.台所食器用洗剤でマヨネーズのシミ抜き!
「マヨネーズをこぼした」と気づいて「今なら即洗える!」という時には、全体洗いの前に「下洗い」的なシミ抜きをしましょう。
しっかり下洗いで油分を落としておけば、早い段階でシミを落とせます。
こんな時に便利なのが、キッチンにある食器用中性洗剤。油汚れを分解する力が強く、油分の多いマヨネーズシミをキレイに落としてくれるんです。
用意するもの
・タオル
・歯ブラシもしくは綿棒
・ティッシュペーパー
・洗面器等の容器
・洗濯用洗剤
シミ抜きの手順
- マヨネーズの固形部分が残っている場合には、ティッシュペーパー等で優しく取り除きます。
- シミがある部分の裏側にタオルをあてておきます。
- 洗剤が濃縮タイプの場合には小皿に取り、水で適宜薄めておきます。
- 洗剤(もしくは薄めた溶液)を歯ブラシに取り、シミ部分を軽く叩いていきます。強くこすらないようにしましょう。
- 生地が厚手で丈夫な場合には、つまみ洗いをしてもOKです。
- 汚れが浮いたら、「水」でシミ部分をキレイにすすぎます。
- 全体を洗濯機洗いか手洗いして仕上げます。この時にもお湯ではなく「水」を使いましょう。
※マヨネーズの卵黄・卵白成分は熱を加えると固まり、取れにくくなります。洗濯時にはお湯を使わず、水で洗浄してください。
※シルク等の水洗いができない製品には、この方法は使えません。洗濯表示を必ず確認しましょう。
※シミ抜き前に洗剤を目立たない場所に付け、変色・色落ちがおきないかテストをしましょう。
2.クレンジングオイルでマヨネーズのシミ抜き!
マヨネーズをこぼしてから時間が経過してしまった、シミが乾いてしまっている…この場合、油分と卵の成分が固まって繊維にこびりつき、洗剤だけではなかなか落とせないことがあります。
こんな時には、より洗浄力の強いオイル成分で一度油分を溶解させて、それから洗剤を使用するのが効果的です。
活躍するのはメイク落としに使うクレンジングオイル。オイル成分に界面活性剤が含まれており、油脂系の汚れを落としやすいという特徴を持っています。
用意するもの
・タオル
・歯ブラシもしくは綿棒
・洗濯用洗剤(液体タイプ)
シミ抜きの手順
- シミがある部分の裏側にタオルをあてておきます。
- 歯ブラシもしくは綿棒にクレンジングオイルを染み込ませます。
- シミ部分にオイルを塗布し、歯ブラシで軽く叩くようにしながら汚れを浮き上がらせます。
- 汚れが浮いたら、水を少量加えて再度シミ部分を叩き、オイルを乳化させます。
- 水を使ってシミ部分をキレイにすすぎます。
- 液体タイプの洗濯用洗剤をシミ部分につけて、歯ブラシで再度軽く叩くかつまみ洗いをします。
- 水を使って再度すすぎを行います。この時に油ジミが残っていないかよく確認し、汚れが残っている場合には6)~7)を繰り返します。
- 洗濯機洗いもしくは手洗いで全体を洗って仕上げます。
※クレンジングオイル使用後には、必ず洗濯用洗剤で仕上げ洗いを丁寧に行いましょう。オイルの成分が残ると油染みが拡大します。
※卵の成分の凝固を防ぐため、洗濯やすすぎでは必ず水を使用します。
※水洗いができない製品にはこの方法は使用できません。
※デリケート素材やレース素材、特殊な織物、天然染め等の製品の場合、品質劣化・変色・生地の傷み等が生じる恐れがあるため使用できません。
3.すぐに洗えない時には「小麦粉」でマヨネーズのシミ抜き!
カーペットやラグ、キッチンマット等の大型製品の場合、シミができても「今すぐ洗濯するのはちょっと…」ということがありますよね。かと言ってティッシュで拭き取るだけだと、後でなかなかシミが落としづらくなってしまうことも。
こんな時には「小麦粉」ですばやく応急処置をするのがおすすめです。
小麦粉は油分を吸着する力が強く、油染みの原因となる油分をしっかり吸い取ってくれます。
用意するもの
・掃除機
・ティッシュペーパー
・タオル
シミ抜きの手順
- 固形物が残っている場合、ティッシュペーパー等で優しく取り除きます。繊維の中に汚れを押し込まないように注意しましょう。
- シミ部分の上に小麦粉をふりかけます。多めにふりかけてOKです。
- 油がしみ込むまでしばらく放置します。
- 掃除機を小麦粉をふりかけた部分にかけ、小麦粉を全部吸い取ります。
- 水にひたして絞ったタオルで、シミ部分を軽く叩きます。
- カーペット等が薄い場合、またマヨネーズをこぼした量が多い場合には、2)~5)を裏面からも行います。
※マヨネーズ以外に水分を多量に含んだシミを作った場合には、この方法は使えません。衣類・ラグ等が濡れた状態だと小麦粉が凝固してしまい、掃除機で取れにくくなってしまいます。
※小麦粉での油分の吸着は、シミがついた直後に有効です。時間が経って繊維に油がしみ込むと、小麦粉では油分を落とせなくなります。
※当日中にはシミ部分と全体の洗濯を行いましょう。
マヨネーズお勧め洗剤
ドクターベックマン シミとり 食用油・バター・マヨネーズ・血液用 ステインデビルズ3 50ml
・商品サイズ (幅X奥行X高さ) : 53×25×133
ついうっかり!のシミや油汚れもスッキリ落とす「Dr. Beckmann(ドクターベックマン)」https://t.co/9Np5YzxFJT pic.twitter.com/WN68D2EvpI
— キナリノ公式 (@kinarino) September 25, 2017
おわりに
マヨネーズは油の配合量が見た目より多く、自宅でしっかりとシミを落とすには洗浄力の強い洗剤や油剤等が必要になります。
そのため正絹(シルク)やキュプラ、カシミヤ、アンゴラ等の変質しやすい素材、天然染め等の製品の場合には、自宅での染み抜きがおすすめできません。
高級衣類や着物等、洗えない衣類にシミを作ってしまった場合には、早めにクリーニング専門店に相談をしましょう。