簡単 染み抜き クリーニング方法

食べ物、飲み物、調味料、化粧品からインクなど染み抜きやクリーニングお手入れなどの方法を、自分で!自宅で!出来る方法を分かりやすくご紹介しています!

デニムはシミ抜きできる?自宅でできる2つの方法

デニム
カジュアルなコーディネートには欠かせないデニムのアイテム。デニムのジーンズやシャツ等は、誰のクローゼットにもある定番アイテムのひとつですよね。ただしこのデニム素材、丈夫なのは良いのですが、シミができるとなかなかシミ取りが難しいという一面も。お気に入りのデニムにシミを作って困っていませんか?

いくつかの条件さえあえば、デニムは自宅でシミ抜きできます。ここではお家にある基本的な洗濯アイテムでできるデニムのシミ抜き方法を二通りご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

そもそも「デニム」とは?

藍染

デニムと言われて「それってジーンズのことでしょ?」と思っている人は多いはず。確かにジーンズも「デニムのアイテム」のひとつですが、「デニム = ジーンズ」ではありません。

デニムとは「生地の種類」を指す言葉なんです。

デニムとは、10番手以上の太めの綿の経糸を藍染め(インディゴ染)して、染めていない横糸を通して綾織にした生地のこと。横糸の方は白いままなので、生地をよく見ると全体が藍色(青色)ではなく、細かな模様のように白い部分が浮き出て独特の風合いを醸し出します。太い綿糸を基本にしているので丈夫なのが特徴です。

例えばダンガリーのシャツやワンピース等も、この「デニム」で作られたアイテムのひとつ。前述した「ジーンズ」は、デニム製のズボン、スカートを表す言葉です。近年では天然の藍染(インディゴ染)だけでなく化学染料を混ぜたデニム素材や、綿糸100%ではなく化学繊維を混紡したストレッチデニム等も生まれています。

 

デニムのシミ抜き方法その1:食器用洗剤を使う

デニムにシミが付いてしまった時の手早いシミ抜き方法が、食器を洗う時用の洗剤を使うというもの。食器用洗剤は油分を分解する成分配合となっており、特に食べこぼしやメイク汚れ等の汚れを浮かせる力に優れています。

サッと馴染む液状タイプなので、シミ抜きに使いやすいのもポイント。いくつかの使い方のコツを知っておけば、さらに上手にデニムをシミ抜きできますよ。

用意するもの

  • 食器用洗剤(液状タイプ)
  • 古い歯ブラシ(毛質が柔らかいタイプ)
  • 洗濯用の中性洗剤(液状タイプ)

デニムのシミ抜き手順

  1. デニムにシミが付いた部分に、30℃~35℃前後のぬるま湯をかけて濡らします。
  2. 食器用洗剤をシミが付いた部分に直接垂らします。シミ範囲が小さい場合には、少量を歯ブラシの先につけて、叩くようになじませてもOKです。
  3. お湯で濡らした歯ブラシで、シミがある部分をトントンと軽く叩いていきます。シミ範囲が広い場合には、ごく軽くつまむように洗ってもOKです。ただし強く力を入れないように気をつけましょう。
  4. ぬるま湯でシミの部分をよくすすぎます。
  5. シミが落ちきっていない場合は、2)~4)をもう一度繰り返します。
  6. シミが取れたら中性洗剤を使い、洗濯機洗いまたは手洗いで全体を洗って仕上げます。

デニムシミ抜きの注意点

※シミの種類が「血液シミ」「タンパク質が多いシミ(卵のシミ等)」の場合には、デニムのシミ抜きにはぬるま湯を使うのは止めましょう。シミの成分が固まって、取れにくくなってしまいます。必ず真水で洗うようにしてください。

※デニムの種類によっては、色落ち・変色等が起きる可能性があります。不安な場合には、事前に目立たない箇所で変色テストを行うことをおすすめします。

※ノンウォッシュデニムの場合、水洗いをすることで著しく縮む可能性があります。

※シミの部分を歯ブラシや指で強くこすったり揉んだりするのは止めましょう。色落ち・色ハゲの原因になります。摩擦によってデニムの色落ち・色ハゲが起きた場合、専門店でも色落ちを元に戻すのは難しいです。

※洗濯機での洗濯・脱水の際、色落ちを防ぎたい場合は裏返しで洗うことをおすすめします。

 

デニムのシミ抜き方法その2:酸素系漂白剤を使う


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油分が多いシミだと、食器用洗剤だけではなかなかデニムのシミ抜きがうまくいかないことも。そんな時には、酸素系漂白剤を加えてみましょう。

液状タイプの酸素系漂白剤は、色物衣類の色を落とさずにシミ抜きができる便利なアイテム。藍染(インディゴ)がメインで染められている植物染のデニムでも、元々の薄くならないようにしながらシミだけを取ることができます。

ただし扱い方によっては色落ちしてしまうこともあるので、後述するシミ抜きの方法と製品の使用説明書をしっかり読むことが大切です。

用意するもの

  • 酸素系漂白剤(液体タイプ)
  • 食器用洗剤(液体タイプ)
  • 洗濯用中性洗剤(液体タイプ)
  • 洗面器

デニムのシミ抜き手順

  1. 洗面器にぬるま湯または水を入れて、食器用洗剤を適量入れてからよく溶かしておきます。
  2. デニムのシミが付いた部分に、酸素系漂白剤を直接垂らして染み込ませます。シミの範囲が小さい場合には、歯ブラシや綿棒等を使って漂白剤を付けた方が良いです。
  3. シミが付いた部分を1)の洗面器に漬けて、15分~20分程度放置します。
  4. 時間が過ぎたら、ぬるま湯または水でよく濯ぎ、状態をチェックします。
  5. シミが目立たなくなっていたら、洗濯用の中性洗剤で全体を手洗いするか、洗濯機で洗って仕上げます。

 

デニムシミ抜きの注意点

※酸素系漂白剤は必ず「液体タイプ」を使用してください。粉状タイプの酸素系漂白剤は弱アルカリ性のため、デニムの染色元であるインディゴを分解させてしまい、色落ちさせてしまうことがあります。また粉状の酸素系漂白剤は金属に反応して変色・腐食等を起こすため、金属部品が多いデニム系アイテムには向いていません。

※塩素系の漂白剤は絶対に使わないでください。漂白剤を付けた部分が白く色抜けしてしまい、元に戻りません。

※液状の酸素系漂白剤を使う場合でも、30分以上の浸け置きをするのはやめましょう。長時間のつけおきで、色落ち、変色を起こす可能性が高くなります。

※万一の色落ち・褪色が不安な場合には、事前の変色テストをすることをおすすめします。この場合は裏地部分等の目立たない場所に少量の漂白剤を付けて5分程度様子を見て、変色が起きないかどうかの確認をしてからシミ抜き作業をします。

 

デニムのシミ抜きができない時は専門店へ

次のようなシミの場合、食器用洗剤や酸素系漂白剤ではきれいににシミを落としきることができません。

シミ抜きが難しいシミの例

● 色素がとても多いシミ(ワインのシミ等)
● 付いてから時間が経っているシミ(乾いてしまったシミ)
● 一度洗濯してから気づいたシミ

シミ抜きできないシミ

  • インクのシミ(ボールペン、万年筆)
  • マジックペンのシミ
  • マスカラのシミ
  • 錆のシミ
  • 変色したシミ 等

シミの種類が上のようなものの場合、ムリにシミを取ろうと強い洗剤や溶剤を使うとデニムのインディゴが反応し「色落ち」「変色」などが起きる可能性が高くなります。一度洗剤や溶剤で変色・褪色が起きた場合、専門店でも状態を元に戻すのは難しいです。

一般的な食器用洗剤や酸素系漂白剤で落ちなかったシミ、また自宅ではシミ抜きできない種類のシミについては、早めにクリーニング専門店に持ち込んで相談をしましょう。シミの種類をわかる範囲で言い添えて相談することで、専門店でのシミ抜きの成功率が上がりますよ。

curininngu.hateblo.jp

 

おわりに

デニムの場合、「丈夫で洗濯機で洗える素材だから」と、汚れが付いてもシミ抜きせず、ザブザブと全体洗いだけをしてしまう人が少なくありません。

しかしシミ抜きをキチンとせずに洗濯・乾燥を繰り返すと汚れが定着してしまい、自宅では取れないシミになってしまうことも。

厄介なシミにしないためには、「汚れが付いた!」と気づいたら、早めにシミ抜きをしてあげることが大切です。