白いTシャツは、誰のクローゼットにも入っているアイテムのひとつ。シャツのインナーとして、夏のファッションアイテムとして、運動着として……欠かすことができない存在ですよね。でもこの白いTシャツ、着続けると「黄ばみ」が気になりませんか?
白いTシャツの黄ばみは、普通の洗濯を続けるだけでは落とすことができません。キチンとした「シャツの黄ばみの落とし方」でTシャツ類を真っ白に仕上げてみましょう。また白いTシャツの黄ばみを予防する方法もあわせてご紹介していきます。
白Tシャツの黄ばみを落とすには?
白Tシャツの黄ばみの原因とは
白いTシャツが黄ばむ原因は、カンタンに言えば「汚れが落ちきっていないから」です。
「皮脂」や「汗」等による汚れは、食べこぼし等とは違い、多少汚れが残ってももすぐに「シミ」としては目立ちません。ところがこれらのタンパク質やミネラル等の成分は、時間が経つ毎に少しずつ変化して、繊維を黄ばませていきます。
汚れ残りによる黄ばみはどの衣類でも起きていますが、白いTシャツは特に、この「黄ばみ」の影響を受けやすいのです。
特に皮脂汚れは繊維のこびりついて固まってしまいやすいため、一度「黄ばみ」が起きると洗濯を繰り返すだけでは汚れを取り去ることができません。従来のお洗濯を繰り返すだけでは更に皮脂・汗汚れの「残り」がたまって、黄ばみがどんどん酷くなってしまいます。
黄ばみには「粉末型の酸素系漂白剤」!
では黄ばみが目立つ白Tシャツはどうやって汚れを落とせばよいのでしょうか?その答えが「粉末型の酸素系漂白剤」です。
粉末型の酸素系漂白剤とは、主成分が「過炭酸ナトリウム」で作られている漂白剤のこと。液体タイプの酸素系漂白剤(過酸化水素)に比べてさらに漂白力が強く、油汚れを分解するパワーも高いのが特徴です。
【粉末型酸素系漂白剤の製品名例】
- シャボン玉 酸素系漂白剤
- オキシクリーンEX
- 激落ちくん オキシキング粉末タイプ
- ワイドハイターEXパワー 粉末タイプ
オキシクリーンEX2270g (アメリカ版) 酸素系漂白剤 消臭 漂白 粉末タイプ 詰替え不要 お手頃サイズ
激落ちくん オキシキング 除菌プラス 酸素系漂白剤 500g (漂白 消臭 除菌) 粉末タイプ 日本製
白Tシャツの黄ばみを落とす手順
では粉末型酸素系漂白剤を使って、白Tシャツの黄ばみを落としていきましょう。
【用意するもの】
- 粉末型酸素系漂白剤
- 洗濯用洗剤(アルカリ性タイプ、粉末型が理想的)
- 洗面器かバケツ
- 鍋・フライパンの蓋または食品ラップ
※白Tシャツの漂白は失敗すると服をダメにすることがあります。必ず注意点まで読んでから作業をしましょう。
- 洗面器かバケツに、Tシャツが完全に隠れる程度のお湯(50℃~60℃)を入れます。お湯の温度が50℃前後の方が漂白剤の漂白力がアップします。50℃のお湯を給湯器で出せない場合には、沸騰させたお湯を同量の水で割れば約50℃になります。
- お湯に洗濯用洗剤を適量溶かします。使用量は洗剤製品のパッケージの「使用量目安」を参照してください。
- さらに粉末型の酸素系漂白剤を加えます。こちらも製品によってベストな使用量が違いますので、製品裏の使用量目安をチェックしましょう。
- 白Tシャツを全体的に漬け込み、鍋蓋か食品ラップで覆います。フタをすることでお湯の温度が下がらず、漂白力が長持ちします。
- 20分~30分程度放置します。
- 汚れが落ちたら、洗濯機または手洗いで全体洗いをして仕上げます。
白Tシャツ黄ばみ落としの注意点
※上記のTシャツの黄ばみ落としは綿製品を想定しています。粉末型酸素系漂白剤はシルク・ウール等の動物性製品には使用できません。シルク混等の製品には上記方法は使わないでください。
※粉末型酸素系漂白剤は、金属を変色・腐食させます。白Tシャツに金属類の装飾がある場合、上記の漂白方法は使用できません。
※柄部分の染色方法や装飾内容によっては、粉末型酸素系漂白剤の使用によって「色落ち」「色にじみ」「色あせ」が起きることがあります。
※粉末型の酸素系漂白剤では、2時間以上は浸け置きをしないでください。通常であれば色落ちをしない衣類でも、色落ち・変色が起きることがあります。
※衣類の素材・織り方によっては、高温のお湯を使うと縮む場合があります。ここでは一般的なコットン天竺編みのTシャツを想定しています。その他の特殊な織り・素材のTシャツを漂白したい場合は、使用するお湯の温度を下げましょう。
もう黄ばませない!黄ばみの防止方法は?
粉末型の酸素系漂白剤で白Tシャツの黄ばみがサッパリ落ちた!…でも何度もこの方法を繰り返すのは面倒ですし、Tシャツの傷みも気になりますよね。
一度Tシャツの黄ばみを落としたら、その後は黄ばませないための予防策を取りましょう。
洗濯洗剤を「アルカリ性粉末タイプ」に切替えよう
白シャツ・白Tシャツの洗濯には、次のような洗濯洗剤がピッタリです。
● アルカリ性洗剤
● 粉末タイプ(パウダータイプ)
● 酵素入り洗剤
● 蛍光剤入り洗剤
原則として洗濯洗剤は粉末タイプの方が皮脂の分解力が強く、汗・皮脂汚れをスッキリと落としてくれます。また蛍光剤は青みがかった光の力で、白い衣類の黄ばみを目立たなくしてくれる役割を果たします。
反対に次のような洗剤は、白シャツ・白Tシャツの黄ばみを生みやすくなります。
● 液体タイプ
● ジェルボールタイプ
● 中性洗剤(おしゃれ着洗用洗剤)
白Tシャツ・白シャツ・運動着・作業着等の洗濯が多い人は、普段の洗濯を「粉末タイプのアルカリ性洗濯洗剤」に切り替えることをおすすめします。
また「普段は肌に優しい中性洗剤を使いたい」という方は、白物だけは分けて洗濯するか、洗濯前にTシャツだけを粉末洗剤で浸け置きする方法を取ると良いですよ。
お湯(温水)で洗濯する習慣を
毎日のお洗濯、なんとなく水道から引いた「水」で洗い続けていませんか?「お湯」と「水」では、皮脂汚れの分解力がまったく違います。食器洗いでも、お湯を使った方が油汚れを早く落とすことができますよね。
40℃のお湯を洗濯に使うと、洗濯洗剤の汚れ落としの力が何倍にもパワーアップします。「40度のお湯+アルカリ粉末洗剤」というのがもっとも理想的です。「今すぐ洗濯洗剤を買い換えるのはちょっと……」という場合には、ひとまず「お湯(温水)で洗濯」というところからスタートしてみましょう。
白Tシャツの黄ばみが落ちない時は?
- 粉末型酸素系漂白剤を使っても黄ばみが落ちない!
- 特殊な装飾が付いているので粉末漂白剤が使えない
- ブランドもの等の高級品なので縮みや傷みが怖い
上のような場合には、残念ながらご家庭でこれ以上のTシャツの黄ばみ落としをするのは難しいです。
特に「一度酸素系漂白剤を使っても効果が見られなかった」という場合、タンパク質汚れが堆積して層になってしまい、家庭用の漂白剤では分解しきれなくなっている可能性があります。
強い黄ばみを落とそうと無理に漂白を繰り返すと、黄ばみが落ちる前にTシャツが傷んで着られなくなってしまう恐れも。無理に漂白を行わず、専門のクリーニング店に相談をしましょう。
ウェットクリーニングができる専門店がおすすめ
Tシャツの黄ばみには、一般的なドライクリーニングだけではあまり効果がありません。クリーニング専門店に持ち込むのであれば、ドライクリーニングに加えてウェットクリーニングもできるお店を選ぶことも大切です。
お気に入りの一枚の黄ばみをしっかりと落としたい…このような時には、高級ブランド品等も扱っている技術力のあるお店を選ぶことをおすすめします。
おわりに
真っ白いTシャツはオシャレさと清潔さをアピールする大切なポイントです。粉末漂白剤や洗濯洗剤を上手に使いこなして、白い服をキレイに真っ白にキープし続けましょう。