新型コロナの流行以来、ふだんは布マスクを使っているという人も増えましたね。不織布マスクに比べて布マスクは肌への負担が少ないものも多いため、敏感肌の方等には特に愛用されているようです。
洗って繰り返し使うことができるのも、布マスクの良いところ。でも布マスクで困るのが、ファンデーションのシミ・汚れが付いた時にキレイに落としにくいことです。
布マスクにファンデーションの汚れが付いてしまったら、どのように対処をすればよいのでしょうか?ここでは布マスクの汚れの中でも「ファンデの汚れ」のシミ抜き方法を詳しく解説していきます。
布マスクのファンデ汚れに「スポンジクリーナー」!
布マスクのファンデーション汚れを落としたい時におすすめなのが、「スポンジクリーナー」を使うことです。
スポンジクリーナーとは?
スポンジクリーナーとは、ファンデーションを塗る時に使うメイクスポンジを洗うための専用洗浄剤のこと。資生堂やコーセー等の大手メーカーからはもちろん、「リサージ」「よーじや」等からも発売されています。
名称が「スポンジクリーナー」ではなく、ブラシクリーナーやパフ洗浄剤といった名前になっていることもあります。価格は50ml~100mlで500円~800円位のものが多いです。
布マスクにクレンジング剤より良いの?
布マスクのファンデーション汚れについて、「クレンジングオイルやクレンジングミルクを使う」という情報も出回っています。
もちろんコレも悪くはないのですが、クレンジング剤はもともと人の肌に直接塗って使うことを想定しているので、洗浄力は意外と控えめです。
これに対してスポンジクリーナーでは、ファンデーションの色素や油汚れをキッチリ落とすための洗浄成分が含まれています。
「ファンデーション汚れ」を落とすために特化された成分配合!というところが、ファンデーションのシミ抜きにピッタリというわけです。
布マスクのファンデ汚れの落とし方
では実際に、布マスクのファンデーションの汚れを落とす方法を見ていきましょう。
用意するもの
- スポンジクリーナー
- 洗濯用洗剤
- 洗濯用ネット
- タオル2枚(手洗いの場合)
洗濯機で布マスクのファンデ汚れを洗う方法
- 乾いた状態のマスクのファンデ汚れが付いている部分に、スポンジクリーナーを少量ずつ付けて伸ばします。
- マスクをよく揉み込んで、クリーナーが汚れに染み込むようにします。
- 30℃くらいのぬるま湯でシミがある部分を軽く濡らします。
- 指でシミの部分を優しく揉むように洗うと、汚れが泡と一緒に落ちていきます。
- ぬるま湯で一度よくすすぎ、シミの落ち具合をチェックしましょう。
- 汚れが落ちていたら、洗濯用ネットにマスクを入れて、通常の洗濯用洗剤を使って全体を仕上げ洗いすればOKです。
- 柔軟剤はお好みで設定しておきます。コロナウィルス等への消毒が必要な場合は、洗濯後にハイター等を使って消毒作業を行います。
- 洗い上がってからもファンデーション汚れの落ち具合をよく確認してから、自然乾燥させます。汚れが落ちない場合は1)~5)を繰り返してみます。
手洗いで布マスクのファンデ汚れを洗う方法
- 乾いた状態のマスクのファンデ汚れが付いている部分に、スポンジクリーナーを少量ずつ付けて伸ばします。
- マスクをよく揉み込み、クリーナーと汚れがなじむようにします。
- 30℃くらいのぬるま湯でシミがある部分を軽く濡らします。
- 指でシミの部分を優しく揉むように洗うと、汚れが泡と一緒に落ちていきます。
- ぬるま湯で一度よくすすぎ、シミの落ち具合をチェックしましょう
汚れが落ちきっていない場合は2)~4)を繰り返します。 - 洗面器等に30°程度のお湯を入れて、洗濯用洗剤を適量溶かします。使用量は製品パッケージの裏にある説明書の「手洗い」の項目を参照しましょう。
- マスクを全体的に洗剤をつかしたお湯に漬けて、両手で優しく押し洗いします。
- 水を2回とりかえて、よくすすぎます。
- 作りが繊細なマスクの場合は、濡れたままタオル2枚で挟んで優しくトントンと叩き、脱水します。ある程度の丈夫さがある場合は、洗濯ネットに入れてから30秒程度だけでも脱水すると乾きが早いです。
- 汚れの状態をよく確認してから、自然乾燥させて乾かします。汚れが残っていた場合には、1.~5.をもう一度繰り返します。
※スポンジクリーナーは容量が比較的少ないため、マスク全体をクリーナーで洗おうとすると一気に消費してしまいます。汚れた部分だけにスポンジクリーナーを使用して、その他の部分は洗濯用洗剤で洗う用意した方がコストパフォーマンスも良いです。
布マスクのファンデ汚れ落としの注意点
布マスクのファンデーション汚れを上の方法で落とす場合には、次の点に注意しましょう。
マスクの色落ち・変色の可能性
スポンジクリーナーは、しつこいファンデーション汚れをスッキリと落とすことができるほど洗浄力の強い液剤です。そのため、布の素材や染料等によっては、次のようなトラブルが起こる可能性があります。
- 色落ち、色ハゲ:シミ抜きをした部分の色が薄くなる
- 変色:シミ抜きをした部分やその周辺の色が変わる
- 縮み、変質:布が縮んだり、型崩れしたりする
布マスクの製品にもよりますが、洗濯表示が『中性洗剤の使用』と限定されていたり、おしゃれ着洗いにしか適さないようなデリケートな作りのマスクにはスポンジクリーナーは使用しないほうがよいです。
またシミ抜きに使用する際には、裏面等の目立たない場所に少量のクリーナーをつけて、色落ち等が起きないか確認することをおすすめします。
古いシミは落とせない
布マスクのファンデーションのシミにスポンジクリーナー等で対処ができるのは、付けてから2~3日以内の汚れの場合です。
次のような汚れについては、洗浄剤を使ったシミ抜きでは歯が立ちません。
乾いてしまったシミ
汚れがついて数日~一週間以上が経過し、ファンデーションが乾いて固まってしまったシミはクリーナーなどでは落とせません。
洗濯・乾燥を繰り返したシミ
洗濯・乾燥を繰り返して残ったシミは、色素がしっかり定着して「染まった」状態になってしまっていることも。これも洗浄剤では対処ができません。
ファンデーションによる変色・色抜け
ファンデーション汚れを長く放置していると、ファンデの成分が酸化して、布マスクの染料を破壊し変色させます。例えば黒っぽい布・紺色の布等が色抜けした場合、薄ピンクや薄黄色になってしまうことも。
このような「すでに変色したシミ」については、ご家庭では対処ができません。
「家で布マスクのシミ抜きをして、色落ちをさせてしまうのが不安」「布マスクの汚れを放置していたので家では落ちそうにない」という場合には、お近くのクリーニング店に相談をしてみましょう。シミの古さや程度にもよりますが、意外とお安い料金でシミ抜きをしてもらえることもありますよ。
おわりに
布マスクのファンデーション汚れは、できるだけ早く対処をすることが大切です。「布マスクは数枚汚れたものを溜めてから洗う」という人もいますが、ファンデをしてマスクをする場合には、マスクを付けた当日中にシミ抜きをする習慣をつけることをおすすめします。