簡単 染み抜き クリーニング方法

食べ物、飲み物、調味料、化粧品からインクなど染み抜きやクリーニングお手入れなどの方法を、自分で!自宅で!出来る方法を分かりやすくご紹介しています!

色移りシミの落とし方は?シミ抜き方法と注意点

色移り

白い衣類と赤いシャツを一緒に洗ったら、白いシャツやタオルがまだらなピンク色に!…こんな「色移り」の失敗をしたことがあるという人、意外と多いのではないでしょうか?

色移りによるシミは、普通の洗濯を繰り返すだけでは落とすことができません。「しまった!色移りした!」と思ったら、すぐにシミ抜き対策を行いましょう。

ここでは自宅でもできる色移りシミのシミ抜き方法と、失敗を防ぐための注意点について詳しく解説していきます。

自分でできる色移りシミの落とし方

色移りのシミの原因は、色物衣類の「染料」です。この染料はもともと服を染めるためのものなので、シミがついた早い段階で色移り先の衣類の繊維にしっかりと定着してしまっています。そのため普通の洗濯方法では、繊維から染料を剥がすことができません。

色移りシミを落とすには、以下の3つの方法を組み合わせる必要があります。

1)漂白剤を使う

漂白剤の酸化または還元反応を使って、染料を分解します。ここでは色物・柄物衣類にも使用できる「酸素系漂白剤」を使います。ただし液体タイプですと分解力が弱いので、粉末タイプの酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)を準備してください。

衣類が白い場合には塩素系漂白剤も使用できますが、衣類に対するダメージがとても大きいためここではご紹介を省略します。

2)弱アルカリ洗剤・粉末タイプを使う

洗濯用洗剤では、汚れを剥がす力が強い弱アルカリ洗剤を使用します。粉末タイプの方が洗浄力が強いので、できれば粉末タイプがおすすめ。「どうしても液体しか無い!」という場合は、使用量を増やしましょう。

3)50℃~60℃のお湯を使用する

酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)や洗剤に含まれる酵素類は、50℃~60℃程度のお湯で最も分解力が強くなります。色移りシミというガンコなシミを取り去るために、このお湯の力は絶対に必要です!

 

給湯器等で温度設定ができない場合には、沸騰したお湯に同量の水を注げばOK。100℃のお湯に同じ量の水を注げば、50℃のお湯が作れます。少し水の量を調整すれば60℃近くになりますので、冷めることも考えてやや熱めのお湯を作っておくと良いです。

【準備するもの】

・酸素系漂白剤(粉末タイプ)
・アルカリ系洗濯洗剤(粉末タイプ)
・バケツや洗面器
・ゴム手袋(手荒れ防止)
・ラップまたはフタ

【色移りシミのシミ抜き手順】

  1. バケツや洗面器に50℃~60℃のお湯をはります。
  2. アルカリ系洗剤をお湯の量に対し、通常使用量の3倍程度の量で入れます。例えば2リットルに対してティースプーン1杯の場合なら、2リットルに対してティースプーン3杯程度入れましょう。洗剤を入れたら混ぜてよく溶かします。
  3. 酸素系漂白剤を、お湯に対する適量入れて溶かします。
  4. 色移りシミができている衣類を全体的に漬け込みます。
  5. 洗面器やバケツの上からラップを貼ってフタをします。これでお湯の温度が下がるのを防ぎ、漂白剤の力を十分に発揮させます。
  6. 30分放置します。
  7. シミの状態をチェックします。取り切れていない場合には全体を軽く混ぜて、さらに30分放置してください。
  8. シミ・汚れが取れたら、衣類を水でよくすすぎます。
  9. 最後に通常の洗濯方法で仕上げ洗をしましょう。

 

 

シミ抜きできない服も!色移りシミ抜きの注意点

上記の「色移りシミ」向けのシミ抜き方法は、衣類によっては使用できない場合があります。次のような服には注意しましょう。

ウールやオシャレ着はシミ抜き不可

色移りシミのシミ抜き方法では、上でご紹介したとおり、酸素系漂白剤(過酸化ナトリウム)やアルカリ性洗剤等を使用します。これらの漂白剤・洗剤は、次のような素材にダメージを与えることがるので使用ができません。

シミ抜きができない素材例

ウール
シルク
・カシミヤ
キュプラ 等

基本的に「中性洗剤でしか洗えない服」「オシャレ着」は、自宅では色移りシミ抜きができないと考えた方が良いです。無理にシミ抜きをすると縮んだり、変質をしてしまう可能性があります。

金属ボタンがある衣類もNG

粉末タイプの酸素系漂白剤は、ステンレス以外の金属が付いている衣類には使うことができません。金属部分を腐食・変色させたり、金属の周辺部分が変色してしまう恐れがあるためです。

そのため次のような衣類は、金属種別をよく確認することが大切です。

・金属ボタンが付いている服
・金属ホックが付いている服
・ハトメがついている服 等

またステンレス製品でも、古くなってステンレス加工が摩耗しているような製品の場合、変色が起きることがあります。十分に注意しましょう。

薄色の衣類に要注意

薄色の衣類に強力なアルカリ洗剤や酸素系漂白剤を長時間使用すると、色が薄くなったり変化してしまう恐れがあります。色移りした服が次のような色合いの場合、自宅でのシミ抜きは避けた方が無難です。

・生成り(きなり)
・薄ピンク
・薄い水色
・薄緑色 等

色移りしてしまった服が上のような「オシャレ着」「薄色の服」の場合には、無理に自宅で色移りシミのシミ抜きをせず、クリーニング専門店に依頼をしましょう。

一枚の服で色移りが起きた場合

このページでの「色移り」は、色物の服から、別の服達に色が移った場合を想定しています。

一枚の服の中で「柄の部分」から「地色の部分」に色移り(色流れ)が起きている場合には、上でご紹介した「色移りのシミ抜き方法」は行わない方が良いです。

色の濃い部分から余計に染料が流れ出してしまう恐れがあります。

色流れ・色の滲みが起きている場合には、酸素系漂白剤や多量のアルカリ系洗剤を使うのは止めましょう。早めにクリーニング専門店に持ち込み、対処を相談することをおすすめします。

 

色移りシミが取れない?シミ抜きに失敗するケース

色移りの状態によっては、自分でのシミ抜きができない場合があります。

洗濯・乾燥を繰り返している

色移りが起こってから、普通に洗濯をしていませんか?色移りでくっついた染料は、「水洗い → 乾燥」を繰り返すと繊維にしっかりと定着してしまいます。つまり「完全に染まった状態」になってしまっているのです。

この状態になってしまうと、残念ながら色移りシミに自宅で対処するのは難しくなります。

ガス乾燥・アイロンがけをしている

色移りに気づいた時には、ガス乾燥で衣類がすっかり乾いていた…この場合も、自分で色移りシミを取るのは厳しいです。またアイロンがけをしてしまっている場合も同じで、取り切れない可能性が高くなります。

色移り後に高温乾燥が行われると、繊維に移った染料が完全に乾ききって定着してしまい、取りにくくなります。

無理に自宅でシミ抜きをしようと「漂白剤+アルカリ洗剤」のシミ抜きを何度も繰り返すと、衣類へのダメージが大きくなってしまう可能性も。早めにクリーニング専門店に相談をすることをおすすめします。

なお色移り後にガス乾燥やアイロンがけがあった場合には、クリーニング店にM持ち込むときにも「アイロンを使った」「乾燥をさせた」スタッフさんに申し添えておきましょう。

 

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おわりに

洗濯時に起こる色移りは、状態によってはクリーニング専門店でも対処が難しくなる厄介なシミです。今後のトラブルを減らすためにも、「色ものは分けて洗濯する」「ネットを使う」といった基本の洗濯対策のほか、色移り防止シートを購入する等、色移りの防止対策もしておくことをおすすめします。