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洗濯洗剤の5つの種類と上手な選び方

洗濯洗剤の種類と選び方

洗濯用の洗剤を買う時、どんな風に種類を選んでいますか?「いつもコレだから」「パッケージで」「しっかり洗えそうだから」等、なんとなくのイメージで洗濯洗剤を選んではいないでしょうか。

洗濯用洗剤には大きく分けて5つの種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。洗いたい洋服の種類やライフスタイル等によっても「一番良い洗濯洗剤」の種類は変わってくるのです。自分にピッタリ来る洗濯洗剤を選んで、賢く上手に洗濯をしてみましょう。

ここでは「粉末洗剤」「液体洗剤」「無添加洗剤」「中性洗剤」そして「ジェルボール洗剤」の5タイプの洗濯洗剤について、それぞれの特徴や上手な選び方を解説していきます。

1.ガンコな汚れを落とす「粉末洗剤」


洗濯洗剤 粉末 抗菌 アリエール 本体(1.7kg)

「粉洗剤」「粉の合成洗剤」等とも呼ばれるのがこのタイプです。昭和~2000年代ころまでは「洗濯洗剤と言えば粉末洗剤」という主力の存在でしたが、最近ではドラッグストアでの流通量・取り扱い製品等も減少傾向にあります。

そのため「一世代前の洗剤」といった扱いを受けることも増えているのですが、実は意外と「実力派」なんですよ。

【粉末洗剤の商品名の例】

【基本的な性能】

・弱アルカリ性
・洗浄力・高
・すすぎ・原則2回

白いTシャツや肌着を真っ白に!

粉末タイプの合成洗剤には、酵素等の洗浄力を上げるための成分、また蛍光増白剤・漂白剤等の成分が多く含まれています。

カンタンに言えば洗浄力・消臭力が強く、白いものをパリッと白く仕上げることが得意なのです。

そのため黄ばみやすいワイシャツや白いTシャツ、体操服等の洗濯には非常に適しています。

汗・皮脂汚れを分解する力が強い

高性能バイオ酵素等を配合している粉末洗剤は、汗汚れや皮脂による汚れを分解する力が強いです。

靴下の黒ずみや泥汚れ等にも比較的対応しやすく、「部分洗い」「予洗い」をしなくてもガンコに汚れた衣類をキレイにしてくれます。

おしゃれ着洗いには不向き

粉末タイプの洗濯洗剤は洗浄力が強い分、衣類の繊維に与えるダメージが比較的大きいです。また弱アルカリ性ですので、ウール等の縮みやすい素材には使うことができません。

基本的に「綿」「ポリエステル」等、丈夫な素材で作られた服向けの洗剤と考えておいた方が良いでしょう。

濃色・きなり・超淡色には不向きな製品も

漂白剤が入っている粉末洗剤を黒・紺色等のシャツに繰り返し使うと、成分の影響で白っぽく色あせたように見えることがあります。

また蛍光剤入の粉末洗剤を「きなり」や「薄淡い色」の服に使うと、蛍光増白剤の影響で色味や風合いが変わってしまいます。淡色の洗濯をしたい場合には、粉末タイプでも蛍光剤を配合しない「ニュービーズ」等の製品を選んだ方が良いでしょう。

こんな時には粉末タイプがオススメ

・小さな子どもの泥汚れ服を洗いたい
・10代~20代の汗をかく若者の服を洗いたい
・部分洗いなしでワイシャツを白くキレイにしたい
・作業着をスッキリと洗いたい
・シーツや枕カバーの消臭をしたい 等

 

2.手軽に使える「液体洗剤」


アタック ZERO(ゼロ) 洗濯洗剤 液体 本体 400g (衣類よみがえる「ゼロ洗浄」へ)

液体タイプの合成洗剤は、2000年代以降にその便利さから急速に広まったタイプの洗濯洗剤です。現在ではもっとも取り扱い製品数が多く、ドラッグストア等で様々なブランド製品が手軽に購入できます。

【液体洗剤の商品名の例】

【基本的な性能】

・弱アルカリ性
・洗浄力・中
・すすぎ・原則1回

すすぎ1回で「時短・節水」ができる

液体洗剤の良い点は、とにかく「扱いやすい」ということ。洗剤の溶け残り等の心配もありませんし、成分が繊維に残りにくいため、すすぎも基本的に「1回」で終わらせることができます。

価格帯も値下がり傾向

登場当初はやや高額な設定がされていた「液体洗濯洗剤」ですが、近年ではメーカー同士での競争も激しくなり、値下がりが見られるようになっています。コストを抑えてお洗濯ができるのは嬉しいポイントですね。

直付けができる

ボトルから直接洗剤を付けて予洗いをしたい…そんな時には、手軽な「液体タイプ」が向いています。

洗浄力は粉末タイプよりおだやか

基本的な「洗浄力」という点では粉末タイプの方が強力です。ただ性質は弱アルカリ性ですから、後に説明する「中性洗剤」に比べればそこそこの洗浄力はあります。「そこまで泥汚れ・皮脂汚れは気にならないけれど、中性よりはしっかり洗いたい」という中レベルの洗濯に向いています。

蛍光剤・漂白剤の注意点は「粉末タイプ」と同じ

洗浄力の穏やかさを補うべく、蛍光剤・漂白剤をしっかり入れているタイプの製品も多いです。衣類へのデメリットは粉末タイプと同じなので、成分表示はよく確認しておく必要があります。

こんな時には液体洗剤がオススメ

・短い時間で洗濯を済ませたい
・冬の洗剤の溶け残りを防ぎたい
・節水をして節約したい
・ガンコ汚れではない普段着を手軽に洗いたい

 

3.肌にやさしい「無添加洗剤」


サラヤ SARAYA ヤシノミ 洗たく洗剤 濃縮タイプ 本体 600mL 無添加

最近注目を浴びているのが「無添加タイプ」の洗濯洗剤です。無添加タイプの洗濯洗剤にも「粉末タイプ」と「液体タイプ」がありますが、ここではその両方を合わせて解説していきます。

【無添加洗剤の商品名の例】

【基本的な性能】

・弱アルカリ性
・洗浄力・低~中
・すすぎ・原則2回

肌への刺激がおだやかで安心

「無添加」とは、上で紹介した「粉末タイプ」「液体タイプ」に含まれる「蛍光増白剤」「漂白剤」「着色料」等を含まない、ということを意味しています。

肌が敏感な人や赤ちゃん等の場合、これらの蛍光剤・漂白剤等の成分が肌を刺激してしまうことも。

無添加タイプの洗濯洗剤であれば余計な成分が含まれていないので、肌が弱い人の衣類にも使いやすく好まれています。

扱いが難しい製品も

無添加洗濯洗剤のうち、粉タイプの石けん等だと「粉が溶け残りやすい」「石鹸カスが出やすい」といった問題があります。そのため洗濯に温かいお湯を使ったり、先に洗剤を入れてからお湯を入れることで泡立てるといった工夫が必要です。

デリケートな衣類には使えない

「肌に対する刺激が少なく優しい」という印象から、「無添加石けんは服にも優しい」と考える方は多いようです。しかし無添加タイプとは言っても性質は弱アルカリ性ですから、ウール等の縮みやすい素材には使用できません。

黄ばみ・黒ずみには別の対策が必要

無添加タイプの洗濯洗剤は「漂白剤」等が入っていないため、長期的に使っていると白い服の黄ばみや黒ずみが気になることがあります。この場合には別途セスキ炭酸ソーダ等で黄ばみを落としたり、酸素系漂白剤を使って漂白をする必要があります。

こんな時には無添加洗剤がオススメ

・乾燥肌・敏感肌で肌トラブルを防ぎたい
・手荒れを防ぎたい
・赤ちゃんの肌着を洗いたい
・環境への配慮をしたい
・できるだけナチュラルな洗剤を選びたい 等

 

4.ソフトに洗える「中性洗剤」


ラボン シャレボン おしゃれ着洗剤 ラグジュアリーリラックス 500ml

 

一般的に「おしゃれ着洗剤」「おしゃれ着洗い用洗剤」等と呼ばれることが多いのが「中性洗剤」です。液体タイプのみの販売となります。

【中性洗剤の商品名の例】

【基本的な性能】

・中性
・洗浄力・低
・すすぎ1回~2回

ウールやシルクに使用可能

今まで紹介した洗濯洗剤はすべて「弱アルカリ性」なので、「毛」「絹」等の縮みやすい製品に対しては使うことができません。

しかし中性タイプの洗剤の場合には衣類に対する負担が少ないため、「手洗いOK(水洗いOK)」の表示があるものなら洗うことができます。

縮みや色あせ・シワ・型崩れを防ぐ

中性タイプの洗濯洗剤は縮みを防ぐだけでなく、シワや型崩れをしないための成分や、毛羽立ち・毛玉等を防ぐトリートメント成分が配合されています。

また衣類を傷める原因となる「蛍光剤」や「漂白剤」等も配合されていません。色あせが気になる服、買った状態を長持ちさせたい服の洗濯にも向いています。

洗浄力はおだやか

中性タイプの洗濯洗剤は、衣類のダメージを抑えてソフトに洗えることができる分、洗浄力があまりありません。「黄ばみを取りたい!」「シミを洗濯機洗いだけで取りたい!」といった場合や、汗をびっしょりかいた運動着等の汚れを中性洗剤だけで落とすのは難しいです。

こんな時には中性洗剤がオススメ

・ニットを家で洗いたい
・水洗いOKのおしゃれ着を洗いたい
・濃色の服の色合いを長持ちさせたい
・ランジェリーを優しく洗いたい
・ウォッシャブルスーツを洗いたい
・クリーニングに出す回数を減らしたい 等

 

5.進化した液体型?「ジェルボール洗剤」


洗濯洗剤 ジェルボール3D 柔軟剤入り ボールド 爽やかプレミアムクリーン 本体 18個

2010年代に入って人気を博しているのが「ジェルボール型」の洗剤です。「第三の洗剤」等とも呼ばれていますね。「まだ買ったことは無いけれど気になっている」という人も多いのではないでしょうか。

【ジェルボール洗剤の商品名の例】

【基本的な性能】

・弱アルカリ性
・洗浄力・中
・すすぎ・原則1回

ポンと入れるだけで手軽に洗濯

ジェルボール洗剤とは、カンタンに言えば上でご紹介した「液体洗剤」をフィルムパッケージに閉じ込めたような洗剤です。

粉末や液体のように計量をする必要がなく、ポンと1個のジェルボールを洗濯機に投入するだけで洗濯をスタートすることができます。外側のフィルムは自動的に水に溶けるので、剥がしたりする必要もありません。とても手軽です。

節水できるのは液体タイプと同じ

液体タイプの洗剤と同じく、ジェルボール洗剤もすすぎは原則1回でOKです。水量を抑えたい時、短時間で洗濯を済ませたい時には助かりますね。

少量の洗濯には不向き

製品によっても微妙に異なりますが、ジェルボール洗剤は水量60リットル~65リットル以下(洗濯物量6キロ以下)に対して1個を使用します。つまりこれ以下の量(洗濯物量が3キロ~4キロの場合)でも、ジェルボールの使用量は1個になるわけです。

1回の洗濯物が少ない人の場合、洗剤量が増えすぎてバランスが悪くなったり、コストがムダにかかる可能性も考えられます。

お急ぎコースで使えない製品も

ジェルボール製品によっては、「お急ぎコース」には使えないものがあります。これはおそらく「洗い」の時間中にジェルボールのフィルムが溶け切らない可能性を考慮したものと考えられます。とは言え「すすぎ」は1回でOKなので、標準的な洗濯に比べれば時短はできるでしょう。

こんな時にはジェルボール洗剤がオススメ

・洗剤の量をはかるのが面倒
・家族の衣類をまとめて洗いたい
・1回の洗濯量は6キロ以上
・家事に慣れない家族に手伝ってほしい時に 等

 

2~3種類の洗剤を使い分けよう

上の5つの洗濯洗剤の種類を見て「ずいぶん特徴が違うな」と感じた人も多いことでしょう。また「オールマイティな洗剤がない」ということに気づいた人もいるのではないでしょうか?

洗浄力が強くなるほど衣類に対するダメージは強くなりますし、反対に衣類や肌を守ることを前提にした洗剤だけでは黄ばみやシミ対策は不足します。

基本的には2~3種類の洗剤を常備し、服によって使い分けるのが理想的です。

【例1.】お子さんのいるご家庭の場合
・普段着やシーツ、運動着の洗濯 → 粉末洗剤
・ご両親やお子さんのおしゃれ着の洗濯 → 中性洗剤 
【例2】一人暮らしのサラリーマンの場合
・Tシャツや肌着の洗濯 → 液体洗剤
・ウォッシャブルスーツや黒シャツの洗濯→中性洗剤
【例3】敏感肌の人の場合
・肌着や普段着の洗濯 → 無添加洗剤
・黄ばみが気になる場合 → 無添加洗剤+セスキ炭酸ソーダか酸素系漂白剤
・ウールやワンピースの洗濯 → 中性洗剤

 

おわりに

洗濯用洗剤のキャッチコピーだけを見ていると、どれも汚れがよく落ちそうに見えますよね。また「消臭」「除菌」といった新機能を魅力的に感じる人も多いのではないでしょうか。

しかしまず大切なのは、イメージや付随機能ではなく衣類の汚れを落とすための「基本的な洗浄力」と、衣類のダメージを最低限に抑えるための「使い分け」です。上手に洗濯洗剤を選んで、お家の洗濯物をキレイに仕上げましょう!