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柔軟剤は子どもに良くないの?知っておきたい注意点

柔軟剤子どもへの影響

洗濯物をフンワリと仕上げてくれる柔軟剤。最近では洗濯ジワを抑える高機能な柔軟剤はもちろん、様々な良い香りの製品も登場するようになりました。愛用している柔軟剤があるという方も多いことでしょう。

しかし小さい子どもへの柔軟剤の影響を考え、使って良いのかどうか悩んでいる…というご家庭もあるようです。柔軟剤を子どもの衣類に使うのは良くないことなのでしょうか?

ここでは柔軟剤を子どもの衣料品に使う場合の影響や注意点について、できるだけわかりやすく解説をしていきます。

柔軟剤は子どもに良くない?注意すべき影響とは

柔軟剤の使用については、次のような影響が不安視されています。

カチオン界面活性剤の使用製品が多い

まず柔軟剤と界面活性剤の関係について知っておきましょう。「界面活性剤が使われているのが怖い!」とザックリと言う人がいますが、これはかなりの勘違い。例えば天然生活を好む人がよく使う「純石鹸」だって、界面活性剤でできているって知っていましたか?

界面活性剤とは

そもそも界面活性剤というのは、どうしても混じり合わない「水と油」を乳化させるためにあるものです。油が水を弾いてしまったら、汚れは落ちませんからね。界面活性剤が含まれていなければ、食器でも衣料品でも、汚れを上手に落とすことはできません!また界面活性剤が無ければ、ふんわりさせる成分を衣類に残すこともできません。

「界面活性剤自体」を悪いものとして捉えてしまったら、私達の生活は戦国時代より前に逆戻りになってしまいます。これでは圧倒的な不衛生であり、大病等も招く大問題です。

curininngu.hateblo.jp

天然界面活性剤と合成界面活性剤

界面活性剤には大きく分けて「天然由来の界面活性剤」と「合成の界面活性剤」があります。天然由来製品は、植物から作った天然油脂や木灰、動物油脂等を混ぜて作ったもの。対して合成界面活性剤は、石油から作られています。

ここでイメージから行くと、合成界面活性剤の方が肌に悪そうですよね。純生石けんのメーカーさん等は、やはり「天然界面活性剤=肌に優しい」というイメージで製品を売っていることが多いです。かつての石油生まれの合成界面活性剤は「とにかく洗浄力をパワーアップさせる」ために使われていたので、脱脂力も強いもの。そのために「肌に良くない」というイメージがより強く刻まれてしまったとも言えます。

ところが近年の製品では、必ずしも「天然製品の洗剤製品の方が安心だ」とは言い切れなくなってきました。各企業が成分調整を行った「中性タイプの合成製品」が数多く出回るようになってきたためです。

天然の界面活性剤から作られた石けん等は、その性質上どうしてもアルカリ性~弱アルカリ性となってしまいます。そのため洗浄力・脱脂力は比較的強く、それが肌の刺激となってしまうことも。反対に中性に調整された石油由来の合成界面活性剤を使った製品の方が、脱脂力が抑えられ、肌への影響が穏やかということもあるのです。

カチオン界面活性剤の毒性は?

さて、ではなぜ「柔軟剤の界面活性剤」を問題として考える人が多いのでしょう?これはカチオン系界面活性剤の毒性問題があるからと言えます。

界面活性剤の中でも、カチオン系界面活性剤(陽イオン界面活性剤)は、洗剤等に比べてやや毒性が高いことが「日本界面活性剤工業会」からも公表されています。ただし毒性と言っても、タバコのニコチン等と比べたらまったく軽いものです。さらに、コーヒーや紅茶に含まれる「カフェインよりも軽いものである」と言うことは、多くの方にご存知いただきたいところです。

柔軟剤製品では、このカチオン系界面活性剤を用いたものがかなり多く見られます。また柔軟剤の場合、「成分が衣類に残る」点がやや問題と言えるかもしれません。あまりにも繰り返して使えば成分は衣類に多量に付着しますし、過度な使い方をしても同じこと。そのような「誤った使い方」が長期的に行われれば、肌への負担も心配になる人が多いかもしれません。

柔軟剤による「香害」の問題

もうひとつ子どもへの柔軟材の影響として不安視されているのが、いわゆる「香害」の問題です。この点についても見ていきましょう。

人工香料=悪とは言い切れない

まず「柔軟剤には人工香料が使われいるからダメ!」という意見はあまりにも短絡的すぎると言わざるを得ません。天然香料でも肌に良くないもの、子どもに良くないものはたくさんあるからです。

例えば天然香料の代表とも言えるアロマオイル(精油)ですが、レモン等の柑橘類のアロマエッセンスを洗濯物の香り付けとして使ったら、これは大問題です。自然製品でも絶対にダメです。

柑橘類の精油には、肌につけて紫外線にあたると皮膚にダメージを与える「光毒性」があります。またほとんどの精油は直接肌に触れさせることが禁じられています。下着等、肌に直接触れるインナー類に「天然香料」である精油を使うこと自体が「危険であり、絶対にNG」というわけです。

特に近年、天然製品のみでの暮らしを目指す方の中で「柔軟剤のかわりに、洗濯物の香り付けでアロマオイルを使用した」という人による甚大なトラブル報告が増えています。天然香料を用いたことによっての変色等の問題も当然あります。

「人工=NG、天然=OK」という二択での考え方は避けた方が良いでしょう。

問題は「香りすぎ」

柔軟剤の子どもへの影響で問題となるのは「香りすぎる」という点です。これは子どもに限らず、大人の嗅覚にも関係します。

人間の嗅覚は、視覚等に比べると麻痺しやすい傾向を持っています。簡単に言うと「強い香りにも慣れてしまう」ということ。香りに慣れて「香料が飛んだのか」と勘違いし、最初の頃の2倍もの量を使い続ける人が大勢居ます。小さな頃からこのような「香りすぎ」の状態に慣れてしまうことは、子どもにとって良い影響とは言えないでしょう。

 

柔軟剤は「正しく使う」が大切!

ライオンやP&G等、大手メーカーも名を連ねる「日本石鹸洗剤工業会」は、柔軟剤(柔軟仕上げ剤)の安全性について「十分研究されており、安全性があることが確認されている」と公表しています。

https://jsda.org/w/03_shiki/QA/qa-a/Qa4-0_jsda_QA.pdf

とは言え、これは「正しい使用法」をしている場合の話。使い方が間違っていては、どんなにメーカーが安心な製品を作っていても意味がありません。柔軟剤の子どもへの影響を考える上で、知ってほしいのが「柔軟材は正しく使ってください!」という点です。

使用量を正しく測定する

柔軟剤による「香害」の原因となるのは、ほとんどの場合が「使いすぎ」です。量が多ければそれだけ成分の多くが衣類に残りますし、それが肌にも影響しやすくなります。特にドラム式の洗濯機を使用している人や、お急ぎ洗いコース等を使う場合は要注意!水量が少ないので、その分だけ柔軟剤をへらす必要がありますよ。

長期の連用に注意する

同じ柔軟剤を毎回使用していると、香りに慣れてしまいがちです。また、まだ新しいタオルやシワのつきにくい製品にも柔軟材を使っていませんか?

「とにかく何にでも柔軟剤を入れる」という習慣ではなく、「必要な時に使う」と切り替えることで、柔軟剤の「香り慣れ」の問題解決にも繋がります。

 

子どもにも使いやすい安心な柔軟剤は?

近年では子どもや敏感肌の人への影響も考えた柔軟剤製品も登場しています。次な製品を選ぶのも手です。

両性イオン系の界面活性剤使用製品を選ぶ

陽イオン系界面活性剤ではなく、両性イオン系の界面活性剤を使用することで、肌への刺激を抑えることが期待できます。製品例としてはアルキルイミダゾリン型カチオンを使った「ソフター」等が挙げられます。


【業務用 柔軟剤】Kaoソフター1/3 2.1L(花王プロフェッショナルシリーズ)

無香料の柔軟剤を選ぶ

子どもへの柔軟剤の影響の中でも「香害問題」をクリアするために、無香料タイプの柔軟材を選ぶというのも良い手と言えます。

皮膚科医も推奨する「ヤシノミ柔軟剤」や、ベルギー生まれの「エコベール」など、無香料タイプの柔軟剤にも幅が出てきました。香るタイプの「鼻の慣れ」をフラットな状態に戻すために、無香料タイプに時々切り替えてみるのも良いでしょう。


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おわりに

「柔軟剤の使用は子どもに良くないの?」という疑問について、できるだけ詳しく解説をしてみましたが、いかがでしたか?

例えば肌刺激が弱いと言われる両性イオンタイプの柔軟材でも、使いすぎてしまえば問題の解決にはなりません。また反対に「柔軟剤を一切使用しない」ということにこだわってしまうと、衣類がゴワゴワしてしまい、生活の利便性や衣類の摩擦による刺激に困る人も多いはずです。

安易で極端な考えではなく、「適切な製品を選び、適切な使い方を心がける」ということが重要であると言えるでしょう。