洗濯したはずの服がなんだか汗くさい!ってこと、ありませんか?これは汗に含まれる成分がキチンと落ちきっていないために起こる現象です。特にベタベタ汗をかいている時や、スポーツ等で汗をびっしょり書いて服が汗でしっかりと濡れた時等に起こります。
Tシャツやインナー等が汗臭いままにしていると、周囲から「クサイ人」と思われてしまうかも…!早めに対策をしておきたいですね。
ここでは自分でできる服の汗の匂いの落とし方と、今後の予防対策について
解説していきます。
服についた汗の匂いの落とし方
実は汗そのものには、そこまでは不快な匂いは無いって知っていましたか?汗が皮膚の表面でアカ(古くなった角質)や皮脂等と混じり合うと、それが細菌のエサになります。
洋服に染み込んだ汗やアカを細菌が食べてカスを出すと、嫌な匂いを発生させてしまう!というわけなんですね。
このイヤ~な汗の匂いを取るには「消臭」だけでなく「除菌」をすることも大切!このような時には「酸素系漂白剤」を使うのが一番です。特にパウダータイプの酸素系漂白剤は主成分が過炭酸ナトリウムで油汚れやしつこい汚れなどもしっかり落としてくれます。
ここでは粉末タイプの酸素系漂白剤を使って、服についた汗の匂いを落としていきましょう。
【準備するもの】
- 酸素系漂白剤(粉末タイプ)
- 洗面器かバケツ(洗面ボウル等でも代用可能)
- 食品ラップまたは洗面器のフタになるもの
- 洗濯用洗剤
1. 洗面器に50℃のお湯を入れる
まずはバケツや洗面器・洗面ボウル等に50℃前後のお湯を入れましょう。50℃~60℃は、酸素系漂白剤の力が最も発揮できる温度。また高温のお湯を使うことで、匂いのもととなる雑菌も死にやすくなります。
なお洗濯表示で40℃以上のお湯の使用がNGとなっているものや、縮みやすい素材については35℃前後等のお湯を使うようにしましょう。
2. 酸素系漂白剤を溶かす
パウダータイプの酸素系漂白剤をお湯に溶かしていきます。使用量は製品によって違いますが、2リットルあたりに大さじ1~2杯前後が目安です。詳しい使用料については、製品パッケージ裏に書いてある使用説明書を見てみましょう。
3. 衣類を漬け込んでフタをする
酸素系漂白剤を溶かしたお湯に、衣類を全体的に漬け込んでいきます。なお万一の色落ち・色移りを防ぐため、白色・薄い色の服と濃い色の服を一緒に漬けこまないようにしてください。
服を漬け込んだら、上からフタをするか、ラップをかけます。こうすることでお湯の温度が下がるのを防ぎ、酸素系漂白剤の威力を最後まで発揮させます。
4. 30分放置する
20分~30分放置しておきます。おおむね30分でOKですが、不安な場合には+10分程度長めに漬けてもOK。
なお色落ちや劣化の原因になるので、120分以上の放置をしてはいけません。一晩中浸け置き等はしないでくださいね。
5. 通常どおりに洗濯をする
洗濯機または手洗いで、洗濯用洗剤を使って全体を仕上げ洗いします。なおこの時「すすぎ」は必ず2回以上行いましょう。
6. しっかり乾燥させる
風通しの良い場所を選んで、早めにしっかりと乾燥させます。
【注意点】
※水洗いのできない服にはこの方法は使えません。必ず事前に洗濯表示を確認しましょう。
※絹や毛(ウール)等の動物性繊維には、粉末タイプの酸素系漂白剤が利用できません。
※ステンレス以外の金属が付いている服には粉末タイプの酸素系漂白剤が利用できません。
※素材・染料によっては、軽い色落ちや色移りが起こることがあります。白色と色物を一緒に漬け込んだり、一緒に洗濯をするのはやめましょう。
服に汗の匂いを残さない予防法は?
服についた汗の匂いは、上の方法でしっかり菌を取り除くことで概ねキチンと落とすことができます。でも毎回熱いお湯で浸け置き洗いをするのって、ちょっと大変ですよね。一度汗の匂いを落としたら、その後は「予防対策」をしっかりして、汗の匂いを通常のお洗濯で落とせるようにしましょう。
汗汚れの服は当日に洗う
汗と皮脂が混ざって付いた状態の衣類を一晩置くと、菌の量は100倍~1万倍にも増殖します。
つまり2日も3日も汚れた衣類をおいておけば、それだけ菌の量が多い=汗臭い服ができてしまうんです。
こうなると普通の洗濯では汚れが落ちにくくなります。「今日は服が汗で濡れた!」という日は、できるだけ早く洗濯をしましょう。
液体タイプの酸素系漂白剤を洗濯にプラス
普段のお洗濯をする時には、「液体タイプの酸素系漂白剤」を少し加えて洗濯します。こうすることで除菌・消臭力が上がり、汗の匂いが残りにくくなります。
液体タイプの酸素系漂白剤は作用も穏やかなので、色柄もの等はもちろん、動物性繊維等にも使えるものが多いです。汗の匂い等の予防対策にはピッタリですよ。
洗濯機に服を詰め込まない
洗濯機の中に入れられる服の量は、水の中で十分に服が泳げる程度までです。ギュウギュウに服を詰め込んでいたり、洗濯ネットの中に服を入れすぎていませんか?たくさん衣類を入れすぎていると汚れがキチンと落ちず、服の汗の匂いが残りやすくなります。
すすぎは必ず「2回」に設定を
最近の全自動洗濯機では、節水のために「すすぎ」を1回で済ませられるタイプのものも多いですね。また泡があまり出ないようにして、すすぎ1回でも大丈夫!という洗濯洗剤も登場するようになりました。
しかし「汗・皮脂」等でしっかりと汚れが服については、すすぎ1回では汚れが残ってしまう可能性が高いです。特にドラム式洗濯機は使用する水の量が少ないので、せっかく洗って剥がれた汚れが流れてゆかず、また衣類の中に吸収されてしまうことがあります。
「衣類が汗臭い」「黄ばみやすい」といったトラブルが多い方は、まず「すすぎ」の回数を疑ってみてください。また水量もできるだけ余裕を持つことをおすすめします。
粉末洗剤を使ってみる
「服の汗の匂いが気になる」というトラブルが多い方のお洗濯環境を聞いてみると、液体タイプまたはジェルボールタイプの洗剤を使っている方がほとんどです。
液体タイプやジェルボールタイプの洗剤はほとんどが「中性」タイプ。また液体タイプは溶け残り等の心配が無いのは良いのですが、界面活性剤の量があまり多くなく、洗浄力は中程度なんです。
その点、粉末タイプの洗濯洗剤は界面活性剤の量が多く、洗浄力がしっかりとしています。またアルカリ性~弱アルカリ性の洗剤が多いので、汗や雑菌の匂いの原因となる「皮脂」等の酸性汚れを分解する力も強いんですよ。
いわゆる「おしゃれ着」には粉末洗剤は不向きですが、Tシャツや運動着等の普段着をしっかり洗いたい時にはピッタリ!最近ではあまり薬局やドラッグストア等での取り扱いが無いので、ネットで買うのも手ですよ。
おわりに
服の汗臭い匂いの落とし方、そして予防対策はお役に立ちそうですか?今回ご紹介した汗の匂いのとり方は、どれもご家庭で洗濯ができるものを対象にしています。
汗は水性の汚れ(水分が多い汚れ)なので、水洗いができないお洋服についてはご家庭で対処をするのが難しいのです。家で洗えない衣類の汗臭いニオイが気になる場合には、クリーニング屋さんに相談を。ウェットクリーニングができるお店なら、家では洗えない衣類もサッパリと仕上げてもらえますよ。