簡単 染み抜き クリーニング方法

食べ物、飲み物、調味料、化粧品からインクなど染み抜きやクリーニングお手入れなどの方法を、自分で!自宅で!出来る方法を分かりやすくご紹介しています!

エコバッグの洗濯方法は?素材別3つのお手入れ法を解説!

エコバックの洗濯

2020年7月1日からのレジ袋有料化に伴い、エコバッグを理由する人の数は一気に増加しました。でも毎日使うエコバッグ、実は意外と汚れているってご存知ですか?

エコバッグをずっと洗わずに使い続けていると、雑菌の温床となってしまうことも。またもしかしたら、新型コロナウイルス等のウィルスを付着させてしまっているかもしれません。

エコバッグの正しい洗濯方法やお手入れ方法を知って、いつもエコバッグを清潔に保ちましょう!

まずはエコバッグの洗濯表示を確認!

洗濯マーク

毎日使っているエコバッグに「洗濯タグ」は付いていますか?エコバッグの洗濯する前に、まずはタグの洗濯表示で「洗濯ができるエコバッグかどうか」を確認してみましょう。

洗濯機マークor手洗いマークをチェック

洗濯機のマークがあれば、そのエコバッグは洗濯機で水洗いすることができます。水の温度指定やネット使用等の指定がある場合には、その指定も忘れずにチェックしておきましょう。

洗面器のマークや手のマークがある場合には、洗濯機ではなく手洗いであればエコバッグを洗うことができます。

洗面器のマークに×(バツ)が付いている場合には、残念ながらそのエコバッグは水洗いで洗濯することはできません。このページの最後の項目で水洗いできないエコバッグのお手入れ方法を紹介しているので、参考にしてみてくださいね。

洗濯表示がない時には?

洗濯タグがない場合には、「素材表示」があるかどうかを確認してみましょう。

● ナイロン・ポリエステル100%のエコバッグ → シンプルな形であれば大体の場合、洗濯機洗いでOK。ただし洗い方には注意が必要ですし、形状によっては手洗いの方が無難です。

● コットンのエコバッグ → 手洗いであれば大体洗うことはできます。ただし大幅に縮む素材もあるので注意が必要です。

● 裏がアルミ張りのエコバッグ等、特殊加工のバッグ → 水洗いはできるだけ避けた方が良いです。

 

1.ポリエステル系のエコバッグは洗濯機洗い!


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ナイロンやポリエステル素材のエコバッグは、水濡れ等にも強く、縮みにくいのが特徴。そのため一般的な形のエコバッグであれば、大体の場合は洗濯機で洗うことができます。

ただし次のような製品は、洗濯機洗いを避けて手洗いにした方が良いです。

【洗濯機洗いに不向きなエコバッグ】

  • 折りたたみが複雑なタイプ
  • 形状記憶のドレープ(シワ)が付いているタイプ
  • 特殊な飾りや加工がされているエコバッグ

エコバッグの洗濯機での洗い方

【用意するもの】

  • 洗濯用ネット(軽く折った状態で入るサイズ)
  • 洗濯洗剤(弱アルカリ性の合成洗剤でOK)

※洗濯用ネットは必ず使用しましょう。そのまま洗濯機に入れると、持ち手部分の破損等の恐れがあります。

 

【洗濯機での洗い方の手順】

  1. エコバッグの持ち手等の汚れが酷い箇所、シミがある箇所は、洗濯機に入れる前にもみ洗い等をしておきます。
  2. 洗濯機に水を張って、洗濯洗剤を投入します。お湯の温度は30℃程度まで。高温のお湯の使用は避けます。
  3. エコバッグの内側の汚れが気になる場合には、エコバッグを裏返して、軽く折りたたみます。その状態で洗濯ネットに入れます。
  4. デリケートコース、ソフト洗いコース等のデリケート服用の洗濯機のコースを設定します。
  5. 脱水は軽めに済ませます。
  6. 裏返した状態で、直射日光の当たらない風通しの良い場所で陰干しします。乾燥機やアイロンは使用しないでください。

 

2.コットン系のエコバッグは優しく手洗い!


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水を弾かずに濡れると湿ってしまうバッグ、洋服と同じような素材のエコバッグは、大体コットン(綿)やリネン(麻)等の素材が含まれています。このような自然素材が入ったエコバッグは作りがデリケートなので、洗濯機洗いではなく手洗いをした方が安心です。

コットンとポリエステルの混紡で、洗濯表示が確認できない場合も、手洗いを選択した方が良いでしょう。

エコバッグの手洗いでの洗い方

【用意するもの】

  • 中性の洗濯用洗剤(液体タイプのもの)
  • 洗面器またはバケツ
  • 歯ブラシ
  • 洗濯用ネット(軽く折った状態で入るサイズ)

【手洗いでの洗い方の手順】

  1. 水または30℃程度のぬるま湯を洗面器に入れて、中性洗剤を適量溶かします。
  2. エコバッグの持ち手の部分等、汚れが気になる部分を①で作った洗濯液で濡らし、歯ブラシで軽く叩くか、優しく揉むようにして汚れを浮かせていきます。
  3. エコバッグを汚れが気になる面を表側にして軽く折りたたみ、洗濯ネットに入れます。
  4. 洗面器またはバケツの洗濯液に、洗濯ネットごとエコバッグ全体を沈めて、ゆっくりと10~20回程度押し洗いします。
  5. 水を取り替えて、2~3回しっかりとすすぎます。
  6. 洗濯機に入れて、1分間脱水を行います。
  7. 脱水後は形を整えて、シワを手で軽く伸ばします。
  8. 直射日光の当たらない風通しの良い場所で、しっかりと陰干しをします。ピンチハンガー等を使って口を広げるようにして干すと、内側までしっかりと乾かすことができます。

【注意点】

※プリントがあるエコバッグの場合は、洗濯や脱水・自然乾燥の時には生地を裏返しにしましょう。プリントを表側にしたままで洗濯・脱水を行うと、摩擦等のダメージでプリントが剥げたり変色する恐れがあります。

※帆布(キャンバス)の素材のバッグは、水洗いをすることで著しく縮むことがあります。最大で8~10%程度の縮みが起きる可能性があるため、お洗濯は自己責任で行ってください。不安な場合には水洗いを避け、3.の「水洗いできないエコバッグ」でのお手入れをしましょう。

 

3.水洗いできないエコバッグのお手入れ方法は?

次のようなエコバッグは、原則として水洗いを行うことができません。

  • 刺繍があるエコバッグ
  • 皮革の飾りが付いているエコバッグ
  • アルミ箔での内張りがあるエコバッグ
  • 塩化ビニール樹脂部分があるエコバッグ
  • 不織布のエコバッグ 等

水洗いができないエコバッグは、次のような方法でお手入れをしてみましょう。

気になるところだけ部分洗い

手持ち部分の黒ずみが気になる場合、手持ち部分が布であれば、その部分だけを中性洗剤で優しく手洗いしてみましょう。

水洗いによる収縮が気になる素材の場合には、中性洗剤の溶液を含ませて固く絞ったタオルで汚れた部分をよく叩き、その後にぬるま湯を含ませて絞ったタオルで叩いてから自然乾燥させます。

バッグの内側は除菌ティッシュでもOK


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バッグの内側がアルミ素材張り等の場合には、除菌ティッシュやアルコールスプレーを含ませた布で内側をよく拭きます。

全体はアルコールスプレーで除菌


DDL アルコール除菌スプレー 500ml (アルコール度数 高濃度 70%~75%) 1本

バッグ全体の除菌は、エタノール又は消毒用アルコールを薄めたアルコールスプレーを噴霧して行います。アルコール度数は70度以上が望ましいです。全体にスプレーをしたら風通しの良い場所に干して、しっかり陰干しをしましょう。

※素材や染色によってはアルコールによる変色・色落ち・変質が起きる恐れがあります。事前に目立たない場所で変色テストを行うことをおすすめします。

 

おわりに

食品の汁等で汚れてしまいやすいエコバッグは、できたら使うたびに洗うのが理想的。毎日使う場合には、最低でも週に1回程度はお洗濯かお手入れをして、キレイな状態を保つようにしましょう。

また、これからエコバッグを購入する場合には「洗いやすくてお手入れがラクかどうか」も選択のポイントにしてみてくださいね。

ニットをシミ抜きしよう!自宅でできる2つの方法

ニット

ニットとは、1本の糸を輪のように編みながら作られた生地のこと。ニット素材のトップスのことは「セーター」と呼ばれますが、ニット素材のスカートやマフラー、ストール等の小物類もあります。

柔らかで温かみのある雰囲気が魅力のニット達。でも一度シミが付いてしまうとシミ抜きが難しいのがニットの難点です。自分でニットのシミ抜きができれば、クリーニング代も抑えられますよね。

ここでは自分でできるニットのシミ抜き方法を2種類に分けて解説していきます。またニットをシミ抜きする時の注意点も合わせて紹介しますので、失敗を避けるためにもぜひ最後まで読んでみてください。

そのニットは水洗いOK?

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ニットのシミ抜きを始める前に、まずはその衣類の水洗い対応を確認しておきましょう。水洗いができるニットかどうかで、できるシミ抜き方法も変わってきます。

洗濯表示に「水洗いマーク(洗濯機マーク)」または「手洗いマーク」があれば、水洗いはOK。

反対に「水洗いNG」のマークがあり、「ドライマーク」しか無い場合は、水洗いはできません。

手編みのニットは?

手編みニットの場合は、お使いになった毛糸の表示をご確認いただき、素材等から水洗い対応を判断することをおすすめします。

なお手編みニットは基本的に、水洗いをするとやや縮みます。

型崩れ・縮みを絶対に起こしたくない場合には、水洗いをしない方法を選んだ方が無難です。

 

水洗いできるニットのシミ抜き方法は?

ウォッシャブルウール等の水洗いできるニットの場合、しみぬき方法は意外とカンタン。シミの種類や対応の速さによっては、あっという間にシミが落とせることもあります。


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【用意するもの】

  • 洗濯用の中性洗剤(液体タイプ・おしゃれ着洗い用)
  • 洗濯用ネット(ニット用のもの)
  • 古い歯ブラシ(毛がやわらかいもの)
  • 平干し用のアイテム(ニット用平干しネット等)
  • 洗面器
  • バスタオル2枚
  1. 洗面器に水を入れて、中性洗剤を適量溶かします。
  2. ニットのシミのある部分に少量の水をかけて、軽く湿らせます。
  3. シミ部分に①の洗濯液をつけて、やさしくつまみ洗いをします。汚れが奥まで入り込んでいる場合は、歯ブラシでごく優しくトントンと叩いて、汚れを浮かせます。
  4. シミが目立たなくなったら、水で全体をすすぎ洗いします。
  5. シミが取れたら全体洗いで仕上げましょう。ニットを洗濯ネットに畳んで入れてから、中性洗剤を溶かした洗濯液に漬けます。
  6. 30秒程度、やさしく押し洗いをします。ゴシゴシこすらないこと。
  7. そのまま洗濯機の脱水で20秒脱水させます。
  8. 水を使ったすすぎと20秒の脱水を2回くりかえします。
  9. 脱水ができたらバスタオルで衣類を挟んでポンポンと叩き、残った水分を吸い取ります。
  10. ニット用の平干しハンガーや平干しネットに衣類を平らに置いて、形をよく整えます。
  11. 直射日光のあたらない風通しの良い場所で十分に陰干しします。

※30℃以上のお湯を使うのはNGです。繊維の素材にかかわらず、ニットの縮みが起きやすくなります。

※衣類によっては色落ちが起きる可能性があります。不安な場合は目立たない場所に洗濯液をつけて、変色・色落ちテストを事前に行いましょう。

 

洗えないニットのシミ抜き方法は?

水洗いができないニットの場合、水分を与えすぎると縮みの原因になってしまいます。できるだけ水分を与えすぎなように気をつけながら、やさしくシミ抜きを行っていきましょう。

【用意するもの】

  • 洗濯用の中性洗剤(液体タイプ)
  • 平干し用のアイテム(平干しハンガー、平干しネット等)
  • タオル数枚
  • バスタオル
  • 洗面器
  1. バスタオルを敷いておき、その上に汚れが衣類を広げます。
  2. 洗面器に水をはって、洗濯用洗剤を適量溶かしておきます。
  3. 別のタオルを②の洗濯液に漬けて、固く絞ります。
  4. シミの部分を③のタオルでトントンと軽く叩いていきます。汚れをタオルの側に移すような感覚で、つねにタオルのキレイな面をあてるようにしましょう。
  5. 乾いたタオルでシミ部分を叩き、水分を吸い取ります。
  6. 「洗濯液のタオルで叩く」→「乾いたタオルで叩く」を繰り返して、少しずつ汚れを取っていきます。
  7. シミが目立たなくなったらもう一度別のタオルを水で濡らして絞ってからシミ部分を叩き、洗剤の成分を取ります。
  8. 乾いたタオルで濡らした部分を挟み込むようにして叩き、十分に水分を取ります。
  9. 平干しネット等に衣類を平らに置いてから形を整えます。
  10. 陰干しでしっかりと自然乾燥させます。

※作業のたびにこまめに乾いたタオルで水分を取りましょう。濡らし過ぎはニットを縮ませる原因になります。

※ニットを強くこすったり強く叩くのはNGです。毛羽立ち・ピリング(毛玉)の原因になります。

※色落ち・変色・縮み等の変質が起きる可能性があります。不安な場合には、目立たない場所での事前テストをおすすめします。

※このシミ抜き方法は、ウール・アクリル・コットン等の一般的なニットに使用される素材を想定しています。シルク入りのニット・金糸入り等の特殊素材を用いたものには使用できません。

※刺繍やスパンコール・ビーズ縫い付け等の特殊加工部はシミ抜きができません。

 

ニットのシミ抜きができないことも?

ニットは収縮(ちぢむこと)が起きやすいデリケートな生地なので、ご家庭でのシミ抜きの時には次のような洗剤・溶剤が使用できません。

× 酵素入り等の洗濯洗剤
× 粉石けん
× アルコール類

そのため上でも解説したとおり、基本的に使えるのは洗浄力が穏やかな中性洗剤のみとなります。このことから、付いたシミの原因によってはシミ抜きが上手に行えない場合もあるのです。

水溶性シミは早めの対策ならOK

  • 味噌汁のシミ
  • ジュースのシミ  等

上のような水溶性のシミは、シミの範囲がごく小さく、シミが付いてすぐ等の早めにシミ抜きを行う場合であればシミ抜きに成功するパターンが多いです。

ただし「おしっこのシミ」「汗ジミ」等、大量の水分を一度に吸わせてしまったシミの場合は要注意。

水洗いできないタイプのニットの場合、汚れの成分がニットの奥に残り、変色・カビ等の原因となりやすいです。

油溶性シミはやや難しい

  • ファンデーションや口紅のシミ
  • ドレッシングのシミ 等

油溶性のシミは油分を多く含むため、水と中性洗剤だけでは分解しきれないケースも多いです。

特に色素成分が多いメイク系のシミであったり、汚れの範囲が広い場場合には、ニットのシミ抜きに失敗する確率が高くなります。

不溶性シミ・変色シミはNG

  • インクの汚れ
  • 泥汚れ
  • 時間が経ったシミ(黄変等)
  • 変色したシミ

水にも油にも溶けない汚れは、ご自宅では落とすことができません。また汚れが付いてから時間が経ってしまったシミは、繊維にしっかりと吸着してしまっているため、中性洗剤では剥がせなくなります。

こんな時には専門店へ!

シミの原因が「落とせないもの」の場合には、すみやかにクリーニングの専門店へ。また「落としにくいシミ」の場合も、ニットのシミ抜きの失敗を防ぎたいのであれば最初から専門店に持ち込んだ方が無難です。

また「シミの原因がわからない」「いつ付いたシミなのかが覚えていない」という時にも、自分でのムリなシミ抜きは避けた方が安心。特に原因不明の時は、原因がわからないことを良い添えて専門店に相談しましょう。

curininngu.hateblo.jp

おわりに

ニットのシミは時間が経てば断つほど繊維に強く絡みつき、取れにくいシミへと変貌していきます。「ニットを汚した!」と思ったら、自分でシミ抜きする場合でも専門店へ持ち込む場合でも、できるだけ早く対処することが大切です。

デニムの色移りを落とす方法は?失敗しない注意点も!

デニムの色移り

ジーンズやダンガリーシャツ等のデニム製品は、様々なコーディネートに使える便利なアイテム。でもデニムは他の服に色移りしやすいのが困りものですよね。「白いTシャツや薄色のトップスにデニムを色移りさせてしまった!」…こんな経験、お持ちの方は多いのではないでしょうか。

デニムの色移りは、一定のコツさえ掴めばご家庭でも比較的スムーズに落とすことができます。ただし洋服の種類によっては、デニムの色移りが落としにくいこともあるので要注意です。

ここではデニムの色移りの落とし方について、またデニムの色移り落としで失敗しないポイントを詳しく解説していきます。

デニムの色移りの落とし方

インディゴ

ジーンズ等のデニム素材の色移りの原因は、インディゴ(藍)という染色素材にあります。

このインディゴは独特の深みのある藍色が出るのが魅力なのですが、摩擦に弱いのがデメリット。

そのため擦れやすいウエスト部分やバッグ等と触れる部分では、色移りが起きやすくなるのです。

このようなデニムの色移りを落とすということは、インディゴ(藍)によってできたシミを抜くということ。インディゴ(藍)を分解させるパワーを最大限に発揮できる洗濯方法を選べば良いというわけですね。

デニム色移りの落とし方のコツ

できるだけ早くしみ抜きする:染料であるインディゴは、繊維への定着力が強く早いです!色移りを見つけたら、できるだけ早くシミ抜きに取り掛かります。

アルカリ性の洗剤を使う:インディゴはアルカリ性で分解しやすくなります。シミ抜きには弱アルカリ性の洗濯用合成洗剤、または粉石けんを使用しましょう。使用量を増やして、更に洗浄力をアップさせます。

粉末タイプの酸素系漂白剤を加える:パウダー状の酸素系漂白剤は、過炭酸ナトリウムが主成分。液体タイプの漂白剤より漂白力が強い上に、弱アルカリ性なのでインディゴの分解にも優れています。

高温のお湯を使う:酸素系漂白剤は、50℃~60℃のお湯を使うことで漂白力がググっとパワーアップします。ガンコなシミであるデニムの色移りを取るには、この温度のお湯を使うのが最適!というわけです。

【用意するもの】

  • 洗濯用合成洗剤:粉末タイプが洗浄料が強く理想的
  • 酸素系漂白剤:粉末タイプ
  • 洗面器またはバケツ
  • フタまたはラップ

【デニムの色移りの落とし方の手順】

  1. 洗面器またはバケツに、50℃~60℃のお湯を入れます。給湯器等で60℃のお湯が作れない場合には、沸騰させたお湯に同量の水を入れると約50℃のお湯が作れます。
  2. バケツのお湯に洗濯用洗剤を入れます。使用説明書に書いてある適量の、2倍~3倍を入れましょう。よく混ぜて十分に洗剤を溶かします
  3. バケツにさらに酸素系漂白剤を適量入れます。使用量は製品の裏の使用説明書を確認しましょう。
  4. 色移りしてしまった衣類をバケツに全体的に漬け込みます。
  5. バケツにフタを乗せるか、上からラップをかけます。こうすることでお湯の温度が下がるのを防ぎます。
  6. 30分~60分程度放置します。途中で一度バケツから衣類を出して、色が落ちているかチェックしてみましょう。
  7. デニムの色落ちが目立たなくなっていたら、そのままお湯ごと洗濯機に入れて、洗濯をします。この際にも、お湯の温度は40℃~50℃程度のものを使うのが理想的です。
  8. 洗剤の量が多いので、すすぎの回数は通常の2倍~3倍以上に増やしましょう。
  9. すすぎが終わったら、明るい場所でもう一度色落ちが取れているかチェックします。色残りが見られる場合は、もう一度1)~6)を行います。
  10. 完全にデニムの色が取れていることが確認できてから、自然乾燥をさせます。

 

デニムの色落ちの落とし方が使えないことも?

「色落ちが起きた!」と気づいてすぐであれば、上の方法でデニムの色移りはほぼ落とすことができるでしょう。しかし、洋服の素材や種類によっては上で紹介した「デニムの色移りの落とし方」が使えない場合があります。

水洗いができない服にはNG!

上で紹介した「デニムの色移りを落とす方法」は、水洗いができることを前提としています。

製品の洗濯表示で「水洗いNG」「ドライのみ」という表示がある場合には、自宅でデニムの色移りを落とすことはできません。

高温のお湯が使えない服にはNG!

次のような素材で作られた服は、50℃~60℃のお湯を使うと縮んでしまう可能性が高いです。

【素材・織り方の例】

  • ニット素材
  • リネン(麻)
  • キュプラ 等

洗濯タグの「洗濯表示」を確認し、40℃までと温度設定がされている場合には、使用するお湯の温度は40℃以下に設定しましょう。

また、次のような特殊加工がある場合にも50℃~60℃の高温のお湯は使用しないでください。特にプリント加工がされた衣類を高温のお湯で洗うと、ひび割れや剥離が起きやすくなります。

【特殊加工の例】

  • プリントがある(Tシャツ等)
  • ゴム部分がある
  • レース部分がある
  • 刺繍がある
  • ビーズ・スパンコール縫い付けがある
  • フリルがある 等

なお温度設定が40℃以下となる場合、漂白剤のパワーが落ちるため、インディゴの色移りが十分に取り切れない可能性は高くなります。

酸素系漂白剤が使えない服もある?

次のような衣類には、粉末型の酸素系漂白剤は使うことができません。

【NG素材の例】

  • ウール
  • シルク
  • カシミヤ
  • アンゴラ 等

原則として動物系の素材への使用はすべて不可と考えてください。ウール等に弱アルカリ性の酸素系漂白剤を使うと激しく縮んでしまい、元に戻らなくなってしまいます。

【金属が付いている服】

  • 金属ボタン
  • 金属フック 等

銅や真鍮等の金属製品に粉末型の酸素系漂白剤を使用すると、変色や腐食が起きてしまいます。また金属部分が触れている部分の布も変色し、戻らなくなってしまうことも。

「デニムの色移りの落とし方」では衣類全体を浸け置きしてから洗濯機洗いをします。そのため、部分的にでも金属の部品が付いている場合には、残念ながら「デニムの色移りの落とし方」はご利用いただけません。

天然染色の服はNG!

今回ご紹介しているデニムの色移りの落とし方では、天然染色である藍染(インディゴ染め)を分解するような洗浄力・漂白力のある洗浄方法を用いています。ということは…汚れを落としたい方の衣類が「天然染色」の場合、デニムの色移りが落ちるだけでなく、衣類の元々の色が色落ち・色抜けしてしまう可能性があるということです。

【天然染色の例】

  • 草木染
  • ミョウバン染
  • よもぎ染め
  • びわ染め
  • 柿渋染 等

またインド綿等の一部の色落ちしやすい素材・染色、生成り色や薄ピンク等の淡い色合いの服でも、「合成洗剤+酸素系漂白剤」の使用は避けた方が無難です。激しい色落ちが起きたり、変色が起きる可能性があります。

時間が経った色移りはNG!

今回の方法で治せる色移りは、原則として「色移りに付いた当日」程度のものです。

  • 色移りが起こってから何日も経過したもの
  • 染料が乾いてしまっているもの
  • 一度雨等で濡れてから乾かしたもの
  • 一度選択して乾燥させたもの
  • アイロンをあてたもの

上のような状態のデニムの色移りは、自宅では落とすことができません。早急にシミ抜きに強いクリーニング店に相談することをおすすめします。


おわりに:大切な衣類はクリーニング専門店へ

今回ご紹介したデニムの色移りの落とし方が向いている衣類の特徴をまとめれば、真っ白な無地のTシャツのような「普段着」と言えるでしょう。

反対にシルクやウール等を繊細な素材を使っていたり、縮むことを避けたい「おしゃれ着」は、自分でできるデニムの色移りの落とし方には不向きです。

「これは絶対に縮ませたくない、失敗したくない」という大切なおしゃれ着については、ムリに自分でデニムの色移りを治すより、プロのクリーニング専門店に相談した方が無難です。

なお専門店の場合でも「対応が早い方が色移りが直しやすい」というのは同じ。「どうしようかなあ」と迷ったら、早めのプロへの相談が一番です。