簡単 染み抜き クリーニング方法

食べ物、飲み物、調味料、化粧品からインクなど染み抜きやクリーニングお手入れなどの方法を、自分で!自宅で!出来る方法を分かりやすくご紹介しています!

酸化した古いシミ・黄ばみ・茶色シミをシミ抜きする方法は?

黄ばみ・茶色のシミ

「久しぶりに洋服を出したら黄色いシミが付いていた」「覚えの無い茶色いシミがたくさん…」こんな経験がある人、意外と多いのでは?これらの「気づかないうちにできているシミ」の多くは、酸化によって起こる古いシミです。一般的なシミ抜き・シミ取りでは酸化シミ・古いシミは落とすことができません。

でも愛着のある服を「シミができたから」と手放すのは寂しいですよね。ここでは酸化によって起こった黄ばみや古いシミへの対処法についてご紹介していきます。「なんとかしたい!」と思った時の参考にしてみましょう。

 

酸化による黄ばみ・古いシミとは

覚えのない黄ばみや茶色いシミの元は、「以前に付けた汚れ」です。お酒等の飲み物汚れや汗汚れ等の成分が繊維に残っていると、それらが酸素と結びついて少しずつ衣類を変色させていきます。(シルクの場合は特例として、繊維自体が黄ばみやすいので一度も着ずに放っておいても黄ばんでしまいます。)

時間をかけて変色をしているシミなので、シミの部類としてはとても手強いです。状態によっては、衣類を元に戻せないことがあります。

 

酸化による黄ばみ・古いシミには漂白剤orしみ抜き剤

酸化による古いシミ・黄ばみには、汚れを落とすだけではなく「漂白」をする作業が必要です。また通常の漂白に比べて強い作用を持った漂白剤を使うことになります。

1.塩素系の漂白剤を使う方法

塩素系の漂白剤とは、商品名でいうと「キッチンハイター」や「キッチンブリーチ」等の亜塩素酸ナトリウムを含む漂白剤のことです。非常に強い漂白力があるため、「元々の生地の色も脱色させる」という働きがあります。そのため、塩素系漂白剤は「真っ白の生地」にしか使うことができません。

また生地を傷ませる力が強いので、漂白した部分がゴワゴワに固くなってしまうというデメリットも。「どうしても酸化ジミの古い汚れが取りたい!」という人向けの、最終手段のような漂白方法です。

用意するもの
  • 塩素系漂白剤
  • 白いタオル
  • 綿棒または古い歯ブラシ
  • 小皿・タッパー等の容器

※作業はステンレスの流し、風呂場・洗面台等、漂白剤が付いても問題ない場所で行います。

※塩素系漂白剤が付いた衣類はもれなく脱色します。作業着は脱色しても良いものを選んでください。

酸化シミをシミ抜きする手順
  1. 容器に少量の水を入れて、塩素系漂白剤を垂らし、溶液を作ります。
  2. 白いタオルを敷いてから洋服を広げて、シミ・黄ばみがある箇所を表に向けます。
  3. 綿棒または古い歯ブラシに1.の溶液をつけて、シミがある箇所を軽く叩いていきます。
  4. 漂白が完了したら、水でよくすすぎます。
  5. 仕上げに洗濯洗剤を使って、全体を仕上げ洗いしましょう。
注意点

※塩素系漂白剤が使用できるのは、綿・麻等の厚く丈夫な生地です。一部の化繊製品やデリケートな素材の場合、塩素系漂白剤で生地が溶けたり、変質することがあります。

※古くなっている生地、下着等の薄い生地に使用すると、穴が開く等のダメージが起きる可能性があります。

※生成り・薄いベージュ等の生地には塩素系漂白剤は使えません。白く色抜けし、元に戻らなくなります。

※模様・柄の部分に塩素系漂白剤が付いた場合にも脱色が起こります。

※レースやフリル・ビーズ縫込み・プリント等の特殊な加工の衣類には塩素系漂白剤は使用できません。

2.酸素系の漂白剤を使う方法

「色物なので塩素系漂白剤は使えない」という場合には、色・柄物にも使用することができる酸素系漂白剤を使用します。ただし普段のお洗濯でよく使われる液体タイプの酸素系漂白剤は作用がマイルドなので、酸化した古いシミのシミ抜きには適していません。

液体より漂白力が強く、酸化した黄ばみ等にも対処しやすい「パウダータイプ(粉状)の酸素系漂白剤」を使用します。

用意するもの
  • 酸素系漂白剤(パウダータイプ)
  • バケツまたは洗面器
  • バケツのフタか食品用ラップ
  • 洗濯用の洗剤
酸化シミをしみ抜きする手順
  1. バケツか洗面器に50℃~60℃前後のお湯を入れます。(沸騰したお湯に同じ量の水を入れれば、大体50℃のお湯が作れます)
  2. 酸素系漂白剤を2リットルあたり大さじ1杯程度の量で入れて、よく溶かします。
  3. 衣類を全体的に漬け込みます。
  4. バケツにフタをするか、食品用ラップで覆います。フタをすることでお湯の温度が下がるのを防止します。
  5. 30分~60分程度放置します。
  6. 放置時間を過ぎたら衣類の状態をチェックし、水道水でよくすすぎます。
  7. 洗濯用洗剤で手洗いまたは洗濯機洗をして仕上げます。
シミ抜きの注意点

※酸素系漂白剤は塩素系漂白剤に比べると漂白力が控えめです。シミの状態によっては、シミの色が消えない・汚れが取れないことがあります。

※繰り返し酸素系漂白剤をシミ抜きをしないでください。元々の染料が流れ出して色落ちしたり、変色する原因になります。

※90分以上の放置はしないようにしましょう。色落ち・色移りが起きる原因になります。

※酸素系漂白剤は、シルクやウール等には使うことができません。

※金属の部品が付いている衣類には酸素系漂白剤での漬け込みができません。変色の原因になります。

3.市販のしみ抜き剤を使う方法

「塩素系漂白剤を使うのはちょっと怖い」「でもマイルドな酸素系漂白剤だと、酸化した古いシミが取れなかった…」こんな時には、「しみぬき剤」を使ってみるのも手です。

「しみ抜き剤」には洗剤等には配合されない特殊な酵素や成分が配合されており、時間をかけて少しずつ酸化した古いシミを分解してくれます。製品によっては「水洗い無しでもOK」というものもあるので、絹等の水洗いできない製品の酸化シミを取りたい時にも便利です。

【しみ抜き剤の例:スポッとる】


ハッシュ シミ抜き スポッとる 衣類 20ml

塗ってから干して乾かすことで、配合されている酵素がシミを分解するタイプのしみ抜き剤です。血液シミ墨汁シミ機械油シミ等にはあまり強くありませんが、「繰り返し使用することで薄くなる」という口コミも見られました。

ただし繊維の素材や染色によっては、変色・退色が起こる可能性も考えられます。事前によく変色テストを行ってからシミ抜きをすることをおすすめします。

 

酸化した古いシミ・黄ばみはクリーニングで取れる?

「酸化した古いシミ、自宅で取るのは難しそう」「プロに頼んだ方が良いかも…」こんな時、クリーニング店では酸化シミのシミ取りをしてくれるのでしょうか?

個人店舗or自店舗で服を洗う店がおすすめ

酸化した古いシミについては、一般的なクリーニング屋では断られてしまうことも多いです。チェーン型のクリーニング店や大きな店舗、宅配クリーニング等はダメかも……ということですね。

この理由は、シミ取りの際の漂白で衣類がダメージを負うことが多いため。万一のダメージでお客様からクレームが来ると大変だから…ということで、多くのチェーン系クリーニングでは酸化シミに対応していません。

「どうしても!」という場合には、個人でやっているクリーニング店や、工場に服を持っていかずに自社で服を扱っている店舗、服のリペアを行っている専門店等に相談することをおすすめします。ただし服を預ける際に「万一の際にはクレームを入れない」と誓約書を一筆書く場合もあります。

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着物は悉皆屋か専門のクリーニング店へ

悉皆屋 着物黄変の染み抜き作業

悉皆屋 着物黄変の染み抜き作業

着物に酸化による古いシミ・黄ばみ(黄変)が出た場合は、着物のお手入れの総合ショップである悉皆屋(しっかいや)か、着物を専門に扱うクリーニング店に相談をしましょう。機械洗いだけでなく職人による手作業を行っており、洗い張りや染色補正等にも対応できることが条件です。

いわゆる「激安系」の着物クリーニングではほぼ断られてしまいますので、ご注意ください。

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おわりに

酸化した古いシミ・黄ばみの対処法についての情報はお役に立ちそうですか?酸化シミは重度になると服自体を変色させてしまうため、元に戻すには高度な技術が必要になります。ご家庭でのシミ抜きが難しいのはもちろん、クリーニング店でもなかなか対処ができないシミなのです。

酸化シミ・古いシミのシミ抜きについては、クリーニング店での料金も高くなりがちです。事前に見積を出してくれるお店を選ぶことをおすすめします。

スキーウェア・スノボウェアをシミ抜き!原因別3つの対処法

スキーウェア

ゲレンデで映えるスキーウェアやスノボウェア。転んでも付くのは真っ白な雪なのでウェアは汚れなそうなイメージがありますが、実は一度使ったスキーウェアには様々な汚れが付いています。

スキーウェアのお手入れと言うと、クリーニング店に出すのが一般的です。ただスキーウェア・スノボウェアの種類によっては、シミ・汚れを自宅でしみ抜きすることもできるんですよ。ここではスキーウェアに付く汚れの種類別に、3つのシミ抜き方法を紹介していきます。

まずはスキーウェアの洗濯表示をチェック

スキーウェアのシミ抜きに入る前に、ウェアの洗濯表示を確認しましょう。

スキーウェアは原則として裏地・表地の間に中綿を挟み込み、接続部や表面には樹脂によるコーティングを行う構造になっています。

コーティングの種類や中綿の素材等によっては、水洗いができなかったり、家庭での水洗いには適さないということもあるのです。

「水洗い禁止」のスキーウェアをムリに家で洗うと、加水分解によって裏地・表地の間に気泡がうまれて表面が膨れてしまったり、樹脂が剥がれて表面がボロボロになってしまうことがあります。

【シミ抜きができない・しない方が良いウェア】

  • 洗濯表示に水洗いマークが無い
  • 洗濯表示にドライマークしか無い
  • 中綿に品質の高い羽毛が使われている
  • 一部に皮革(革)が使われている

上のような製品については、汚れに気づいた時点で早めに専門業者に依頼をした方が良いです。

 

1.スキーウェアの食べこぼしシミや皮脂汚れにはキッチン洗剤

食事の時についた食べこぼしのシミ、休憩中についたコーヒーのシミ。胸周りや袖口等に飛んでいませんか?また何度もスキーウェアを着ていると、皮脂による汚れも気になりますよね。これらのスキーウェアのシミ抜きには台所用洗剤を使うのが便利です。

【用意するもの】

  • キッチン用・食器用洗剤(液体タイプ・中性のものが理想的)
  • バスタオル
  • タオル 3~4枚
  • 洗濯用ネット
  • 洗面器またはバケツ(洗面台ボウルでもOK)
  • 洗濯用の中性洗剤(おしゃれ着洗い用のもの)

【台所洗剤を使ったスキーウェアのシミ抜き手順】

  1. フードやベルト等は、あらかじめすべて外しておきます。
  2. バスタオルを敷いてから、スキーウェアを広げます。
  3. タオルをお湯で濡らして、固く絞ります。
  4. 絞ったタオルでシミがある部分を軽く叩きます。
  5. キッチン用の洗剤を直接塗りつけて、優しくもみこみます。
  6. 15分~20分程度放置しておきます。
  7. 軽くすすいでシミの状態をチェックします。
  8. 洗面器に35℃前後のぬるま湯をはって、中性洗剤を適量入れます。
  9. 洗濯用ネットにスキーウェアを畳んで入れます。
  10. 洗面器のお湯にスキーウェアを漬け込んで、やさしく押し洗いします。
  11. 汚れが取れたら押し洗いですすぎをします。
  12. 洗濯ネットに入れたままで1分程度軽く脱水します。
  13. タオルで両側から挟んで、残った水分を吸い取ります。
  14. 陰干しをして十分に乾かします。乾燥機は使用しないでください。

※キッチン洗剤では変色・色落ちする製品もあります。事前に目立たない箇所で変色テストを行いましょう。不安な場合にはシミ抜きに作用の穏やかな洗濯用中性洗剤を使用してください。

※全体を洗う仕上げ洗いは必ず行ってください。部分洗いだけで済ませると輪ジミになることがあります。

 

2.泥汚れがついたスキーウェアには衣類用ブラシ


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転んだり座った箇所によっては、スキーウェアに泥汚れ・泥ハネができてしまうこともありますよね。

泥ハネは見た目が汚いのですぐに取りたくなりますが、まずはグッとガマンを。濡れた範囲が大きかったり、泥がべっとりついた場合は別ですが、軽いものなら応急処置をせずに乾かした方が処理が早いです。その場でティッシュ等で拭き取らずに、そっと乾かしておきましょう。

乾いて剥がれやすくなった泥汚れは、毛の柔らかい衣類用ブラシ(または洗濯用ブラシ)で落としていきます。

【用意するもの】

  • 衣類用ブラシ・馬毛のもの(洗濯用ブラシでもOK)
  • 洗濯用の中性洗剤
  • 洗濯用ネット

【ブラシを使ったスキーウェアのシミ抜き手順】

  1. スキーウェアはハンガー等にかけて陰干しし、シミをよく乾かしておきます。
  2. 馬毛の柔らかいブラシで、シミの部分を軽く履いて、砂を掻き出します。
  3. シミがある部分の裏側からトントンと指で弾いて、繊維の奥に入っている砂を取り出しやすくします。
  4. もう一度ブラシで汚れを取り除いていきます。
  5. しっかりと砂の汚れを取ってから、お湯で軽くシミがあった部分を濡らします。
  6. 洗濯用の中性洗剤の原液をシミにつけて、洗濯用ブラシで洗うかごく優しく揉み込みます。
  7. ぬるま湯で軽くすすいでから、スキーウェアを洗濯用ネットに入れます。
  8. 手洗いで全体を洗って仕上げます。手洗いの方法は上の「キッチン洗剤のシミ抜き方法」の工程8)~14)と同じです。

※歯ブラシ等の硬い毛質のブラシを使うのはNGです。表面を傷めてしまうことがあります。

※泥ハネの箇所が多い場合、泥汚れの大きさが直径2~3センチ以上ある場合は、自宅では泥汚れを取り切れない可能性が高いです。ムリをせず、専門業者に依頼しましょう。

 

3.リフトのオイル染みにはオイル溶剤でシミ抜き

リフトから垂れてくるオイルや機械油のシミ、結構目立ちますよね。これらの油系のシミはとてもガンコなので、一般的な洗剤だけでは落とし切ることができません。

こんな時に便利なのが、カーケア用や自転車ケアに使う清掃用のスプレー(溶剤)です。これらのオイル系溶剤は元々機械油を溶かし出すために使うものなので、リフトのオイル等を取るにはピッタリというわけですね。

【用意するもの】

  • カーケア用の清掃スプレー(溶剤)
  • タオル(汚れても良いもの)
  • 古い歯ブラシ
  • キッチン用の洗剤
  • 洗濯用ネット
  • 洗濯用洗剤(中性タイプ)

【オイル溶剤を使ったスキーウェアのシミ抜き方法】

  1. 機械油のシミがついた部分に溶剤をふきかけます。
  2. 古い歯ブラシで軽くトントンと叩きます。
  3. 汚れても良いタオルで優しく拭いて、汚れをタオルに移します。
  4. スプレー→歯ブラシ→タオルを何度も繰り返して、汚れをタオルにどんどん移していきます。
  5. 十分に汚れが取れたら、キッチン用洗剤の原液をシミがあった部分に付けます。
  6. お湯を少量かけてから優しく揉み込んで、溶剤の成分を取ります。
  7. 軽くすすいでから、折りたたんで洗濯用ネットに入れます。
  8. 全体を洗濯用洗剤(中性)で仕上げ洗いします。手洗いの方法は上の「キッチン洗剤を使ったシミ抜き方法」の工程8)~14)と同じです。

※溶剤スプレーのみでのシミ抜き(洗剤洗い・水洗い無し)は避けた方が良いです。成分を繊維に残したままで保管すると、溶剤の成分が新たなシミ(酸化によるシミ)を作ってしまいます。

※溶剤で落とせるのは比較的新しいシミです。いつ付いたかわからないシミ、付いてから時間が経って乾燥した機械油のシミは落とすことができません。

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おわりに

スキーウェア・スノボウェアのシミ抜きは、ウェアの劣化を早めてしまうことがあります。あまり頻繁にシミ抜き・洗濯をしないで、ワンシーズン1回程度に留めるのが理想的です。

またすでにウェアが古くなっている場合には、ムリに自宅でのシミ抜き・洗濯は避けた方が良いでしょう。表面が白っぽくなっていたり、粉っぽさを感じたら表面の樹脂加工が剥がれてきている合図。ウェアがもろくなっているので、洗うことはできません。

「ウェアの状態が自分では判断できない」「新しいウェアだから傷ませたくない」という時は、ムリをせずに専門のクリーニング店に相談してくださいね。

布おむつの洗濯方法は?黄ばみやニオイの対策も!

布おむつ

赤ちゃんのおむつには「布おむつ」と「紙おむつ」がありますが、最近では昔ながらの布おむつのメリットが注目され、布おむつを使うという人が再度増えています。肌触りが良くあかちゃんの肌に優しい、赤ちゃんの感覚を鍛えることができる、お母さんとのスキンシップが増えて情操教育にも良い等…良い面を見ていくとたしかに布おむつは魅力的ですよね。

ただ紙おむつに比べて、布おむつには「洗濯」という手間がかかります。布おむつの洗濯方法がよくわからない、洗濯の手間が大変なのではないか、黄ばみやシミが取れなそう…このような不安から、なかなか布おむつに挑戦することができないというご家庭も多いようです。

ここでは布おむつの洗濯方法を詳しく解説していきます。黄ばみや汚れの対策も、一度覚えてしまえば意外とカンタンですよ。「布おむつに挑戦してみたい」という人はぜひ参考にしてみてください。

1.布おむつの下洗い

布おむつにうんちやおしっこの汚れが付いたら、まずはざっと汚れを落とす「下洗い」をします。

おしっこ汚れの場合

シャワー等で水をあてるか、バケツ等で水で軽くすすぐだけでOKです。早めにすすぎを行った場合には、次の「浸け置き洗い」無しで洗濯機洗いに進むこともできます。

うんち汚れの場合

  1. コロコロとしたうんちの場合には、そのまままずトイレにふるい落とします。
  2. うんちの量が多い場合には、トイレットペーパー等を使ってぬぐい取り、トイレに流します。
  3. うんちがゆるめで取りにくい場合には、バケツに水を張って、その中でふるい落とすようにおむつを振ってみましょう。汚れた水はトイレに流します。
  4. ペーパーやバケツを毎回使うのが面倒・・・という場合には、トイレの水を流して、便器の水が流れてくるところにおむつをあてて汚れを落としてみましょう。バケツに比べると工程数を大幅に減らせて時短になります。

 

2.布おむつの浸け置き洗い

布おむつの下洗いが終わったら、洗濯機洗いに入る前の「浸け置き洗い」をしましょう。

浸け置き洗いのメリット

  • 汚れの分解作用がある成分を浸け置き液に混ぜておくことで、黄ばみやシミができるのを防ぎます。
  • 消臭作用がある成分を浸け置き液に混ぜておくことで、イヤなニオイを目立ちにくくします。
  • ある程度枚数を貯めておけるので、洗濯機洗いを行う手間の省略と節水ができます。

浸け置き洗い用のバケツを準備

浸け置き洗いでは、次のようなバケツを用意しましょう。

●蓋付きのもの:ニオイが立ちにくいように蓋付きタイプがおすすめです

●プラスチック製のもの:バケツの消毒・消臭のために、時々漂白剤等を使ったお手入れをした方が安心です。お手入れが楽で変質しにくいプラスチック製のバケツをおすすめでします。

できれば「おしっこ汚れ用」と「うんち汚れ用」のそれぞれの浸け置き洗いバケツを用意しておくのが理想的です。

浸け置きにはセスキ炭酸ソーダ

浸け置き液は単に水(水道水)だけでも構いません。しかし黄ばみやシミ・ニオイ対策をしたい時や、長時間の浸け置きをする場合には、「セスキ炭酸ソーダ」を水に混ぜるのがおすすめです。

セスキ炭酸ソーダとは、アルカリ剤の一種のこと。カンタンに言うと、ご家庭の掃除や洗濯等で使う「重曹」よりもアルカリ性の性質が強い物質です。合成界面活性剤を使った洗剤に比べて環境への影響が少なく、人体に優しいと言われており、最近では「エコ洗濯」や「エコ掃除」等にもよく使われるようになっています。

【セスキ炭酸ソーダの特徴】

  • おしっこ等の酸性汚れの分解力に強い
  • タンパク質汚れを分解するので黄ばみが起きにくい
  • 重曹よりも水に溶けやすい

セスキ炭酸ソーダは500gあたり250円~350円、1kgで500円~700円前後で販売されています。薬局やドラッグストア等で取り扱っている他、最近では100円ショップ等でも少量タイプを扱うようになりました。

【セスキ炭酸ソーダの商品名の例】

  • レック セスキの激落ちくん(セスキ炭酸ソーダ)
  • マルフクケミファ 自然にやさしいセスキ炭酸ソーダ
  • 地の塩 アルカリウォッシュ 等

※セスキ炭酸ソーダであれば、メーカー・ブランドはどれでも大丈夫です。ただし浸け置き洗いでは液状スプレータイプではなく粉末状の商品を購入してください。


セスキの激落ちくん 粉末タイプ 1kg (セスキ炭酸ソーダ)

 


アルカリウォッシュ 3kg

布おむつの浸け置き洗いの手順

  1. 浸け置き洗い用のバケツに水を張ります。(粉石鹸等も合わせて使いたい場合には、温かいお湯を使用します)
  2. バケツにセスキ炭酸ソーダを溶かします。使用量は製品によっても多少異なりますが、10リットルあたりに対して大さじ2杯程度が目安です。しっかり溶かし、溶け残りがないことを確認しましょう。
  3. 上の方法で下洗いをしたおむつを全体的に漬け込んでおきます。

※うんち汚れ等が酷い場合には、さらに粉石鹸も加えて浸け置きします。

※何も加えずに水道水だけで浸け置きをする場合は、長時間のつけおきはNGです。真水だけだと雑菌の繁殖が早く、黄ばみの発生・カビの発生等の原因になります。

 

3.布おむつの洗濯機洗い

浸け置き洗いまでできた布おむつは、まとめて洗濯機で洗ってしまうのが手軽でカンタンです。

布おむつの洗濯に使う洗剤は?


ピジョン 赤ちゃんの洗たく用洗剤 ピュア 洗浄力Plus+ 600ml

布おむつの洗濯には、次のいずれかの洗剤を使う人が多いです。

●(洗濯用石けん)

脂肪酸ナトリウムや脂肪酸カリウムを主成分としたシンプルな作りの石けんです。粉タイプのものと、液状タイプのものがあります。

蛍光剤や漂白成分等を含まず、自然由来の成分が多いことから、合成洗剤に比べると肌に対するダメージが少ないのが特徴。赤ちゃんの肌着やおむつにも安心して使えるということで選ばれています。

粉タイプの洗濯石けんは価格が比較的安く、コスパが良いのもメリット。ただしやや溶け残りが起きやすいため、温かいお湯で洗濯をする等の使い方のコツが必要です。

液状タイプの洗濯石鹸は粉タイプに比べて溶け残りは起きにくいです。ただし粉タイプに比べると、価格がやや高めになります。

● ベビー用・おむつ用洗剤

赤ちゃんの肌着やおむつを洗うことを想定して作られた洗剤です。おしっこ・うんち等の汚れに対処をすることを想定して作られている他、安全性が比較的高い点がメリットと言えます。

ただし商品の中には合成界面活性剤や蛍光剤等を含んでいるものもあります。「ベビー用」と書いてあるからと安心せず、商品の成分表は必ず確認するようにしましょう。

布おむつ洗濯時の注意点

布おむつを洗濯機で洗う時には、次の店に注意しましょう。

● 色物との同時洗いは避ける

セスキ炭酸ソーダで浸け置き洗いした布おむつは、他の色物と一緒に洗濯しない方が良いです。セスキ炭酸ソーダのアルカリ成分で色落ちや変色・色移りが起きる可能性があります。

● 洗濯量にはゆとりを持って

洗濯するおむつの量は、水量や洗濯槽の大きさに対してゆとりをもった量にしましょう。洗濯槽に対して詰め込みすぎたり、水量に対して洗濯物が多すぎると、汚れが落ちきらずに繊維に残ってしまいます。

 

おわりに

布おむつの洗濯は、一度慣れてしまえばそこまで難しいものではありません。上手に布おむつの洗濯をしていけるかどうか不安な人は、まずは2~3枚程度からスタートしてみても良いでしょう。

最終的には40枚位の布おむつの洗い替えがあると「浸け置き洗い→洗濯機洗い」を繰り返しながら上手に使いまわしていくことができますよ。